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問題のタイプから解決のポイントを知る

問題解決の基礎知識

問題解決のために問題のタイプを知る-発生型設定型潜在型

人生は問題解決の連続とよく言われます。もし問題解決のお困りでしたら、解決のヒントをお伝えします。問題解決は、問題のタイプによって力の入れどころが異なります。それを知ることで、効率的でスピーディーな解決を目指しましょう。

お時間があったらお付き合いください。

 

目次

 

この記事をオススメする人
・問題解決の進め方で迷っている方
・問題解決の手順を知りたい方
・効率的な問題解決をしたい方
 

 

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1.問題のタイプ

問題は、「あるべき姿」と「現状」のギャップと言われます。このギャップのとらえ方で問題は主に3つのタイプに分かれます。

 

1-1-問題はギャップのとらえ方で3つに分かれる発生型設定型潜在型

 

3つのタイプとは

発生型の問題
ギャップが明快に認識できている問題を言います。

設定型の問題
より高いあるべき姿を目指す事由が発生したことで見えてきた問題をいいます。

潜在型の問題
問題が潜在化していて「見えていない」状態にある問題を言います。

 

 

それぞれの問題のタイプと解決の手順・ポイントを詳しく見ていきましょう。

 

 

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2.発生型の問題

「あるべき姿」が目標などで具体的に設定されていて、かつ、「現状」もきちん把握が出来ているので、ギャップが明快に認識できている問題を発生型の問題と言います。

また、「起きてしまった問題」とも言えます。

 

発生型の問題は、仕事や日々の生活でもっとも多く接する問題です。

 

たとえば、

・仕事で移動中に電車が事故で止まってしまった。
・量産を始めた商品Aが計画歩留を達成できていない。
・運転中にめまいがして車の運転が出来なくなった。
Amazonで注文した商品が予定日に届かない。
・材料費が高騰して予定コストをオーバーした。
・資料をファイルしたいが棚のスペースが足りない。

など朝起きてから寝るまで数え切れないほど発生型の問題と接していることでしょう。

 

こうした問題は会社や私生活でも日々発生している割合が高いので、解決の手順も直観的に把握できる場合が多いことが特徴です。

 

発生型の問題は、さらに3つの問題に分けられます。

2-1-発生型の問題の種類



それぞれを見ていきましょう。

 

 障害発生型の問題(外的な要因)

順調に進んでいのに外的な要因が障害となって「あるべき姿」の実現が困難な状況が発生する問題です。たとえば、仕事である場所へ移動している最中に、「乗っていた電車が事故で止まってしまった」というような問題です。

電車が止まってしばらく動かないと分かったら、まず行き先に事情を告げて、即スマホで代替ルートを検索して、移動方法を決めて行動を開始しなければなりません。
「なぜ俺はこんな電車に乗ったんだ」などと考える余裕はありません。
とくにく、素早く応急措置を決めて、動き出すことが肝心です。
 

このようにこの問題は、最善の策を探して評価し則行動に移すこと。つまり代替案の抽出と評価が解決のポイントになります。原因を考える必要はありません。

こうした点から、選択の問題と呼ばれることがあります。

2-2-障害型の問題とその取り組み手順

障害型の問題の同様な例をいくつか示してみましょう。

・顧客から想定外のクレームを付けられ騒ぎになった
・納品した部品に不具合があって生産が止まった
・予定していた講義の先生が病気になった。


など、あるある問題の1つです。

現状復帰型の問題(内的な要因)

何かの内部的な理由で「あるべき姿」と「現状」の差が出てきてしまった問題です。これは先の障害発生型と良く似ていますが、要因が内部にあるものです。

 

たとえば、
・生産設備が原因不明の歩留り低下を起した。
・人を増やしたのに完成数が増えていない。
・試験直前に腹痛で体調不良になった。


などの問題です。

この問題は、過去と今の差異分析が検討のポイントになります。

2-3-現状復帰型の問題とその取り組み手順


応急処置をして復帰を優先しますが、原因究明は時間との勝負となります。
たとえば、生産の歩留まり低下なら、過去と比べて今は、どの工程で歩留まりを下げているかを調べてそこの原因を究明して処置していくことになります。

 

未達の問題

予定していた通りに進捗しないため、計画との差を抱えている問題です。

原因を出来るだけはやく究明し、当面の対処と、根本対策の検討することになります。この問題は初期の予兆を早くとらえることが問題を小さく抑えることができますが、遅れると大きな問題になります。

 

たとえば、

・量産を始めた商品Aが計画歩留を達成できていない。
・予定のスケジュールから1ヶ月の遅れが出ている。
・ルール通り職場の掃除が徹底できていない。
・材料費が高騰して予定コストをオーバーしている。

 

2-4-未達の問題とその取り組み手順


たとえば、予定したコストを達成できない問題であれば、なぜなぜ分析をして、その真因を深掘りしていくことになります。

 

1-4-発生型問題の原因分析例

 

こうした発生型の問題では、なぜなぜ分析のようなQC7つ道具を利用するのも有効です。

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3.設定型の問題

「現状」は認識できていて明快で、今の「あるべき姿」も明らかですが、何らかの理由で、より高いあるべき姿を目指す事由が発生したことで見えてきた問題を設定型の問題といいます。

より高いゴールを目指すので向上型の問題とも呼ばれます。

設定型の問題は、今は順調だが、目標などの目指すゴールの水準を高めると問題が見えてくる問題です。

 

たとえば、

・商品Aの増産が予想されるので、生産量を増やすためにタクトを早めたい。
・来年の商品性能は、いまの2倍のスピードが求められそうだ。
・xxの業務処理の効率を上げてもっとスピードアップをしたい。
・△△△社が新たな特許を取った。こちらの開発を早めたい。

などです。

 

目指すゴールの設定の仕方で主に2つのタイプを分かれます。

 

2-1-設定型の問題


 設定型(ストレッチ目標設定型)の問題

売上を2倍にしたい。品質問題を半減するぞ!。生産性を倍にしよう。あるいはいまの半分のコストで生産できないかなど、よりストレッチなゴールがなんらかの理由で方針として示されたときに発生する問題です。これまで順調に進んでいた計画達成のプロセスを見直さないと達成できないような問題です。

したがって、明確な目標づくりや実現手段(解決策)の探索などの再検討がポイントとなります。仮説設定型の問題解決ともいえます。

 

3-2-設定型の問題-ストレッチ目標設定型の問題

 

設定型(期間短縮型)の問題

商品開発期間を半分の6か月で実現したい。いまの売上を3か月前倒しで実現したい。クレーム対応は1日で初期解答したい。など、なんらかの理由で期間短縮が求められるケースです。目標設定型の上がゴール設定に焦点が当たっているのに対し、こちらは実現の期間に焦点が当たっています。

3-2-設定型の問題-期間短縮型の問題

 

設定型の問題は、新たなあるべき姿に対して何が問題となるのかを検討することが重要です。したがって、問題をたくさん抽出して、その中から何に取り組みかを選ぶことがポイントととなります。

 

2-3-設定型の問題の取り組みの手順

 

たとえば、連関図法などを用いて、メンバーの意見を可視化してみるなどが有効です。

2-4-連関図法を用いて問題を列挙する例

 

連関図法などの新QC手法はこちらの記事が参考になります。

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4.潜在型の問題

当面の活動にギャップはなく問題はないが、社会情勢などの外的な要因から将来への漠然とした不安で何かを改善したいという想いはある。しかし、「あるべき姿」も「現状」も漠然としていて捉えにくい状態として存在しています。そのため、問題が潜在化していて「見えていない」状態にある問題を潜在型の問題と言います。

未知の問題とか、創造型の問題などとも言われます。

たとえば、

・コロナ禍で将来の仕事環境がどう変化していくか不安だ。
・AIの発達で今の仕事が奪われるかも知れない
・潜在新商品のイメージ出来ない
・新規の顧客獲得をどうしようか?
・もうすぐ役職定年になるのだが、その先の会社人生をどうしようか?
・学生生活ももうすぐ終わるが将来どこに就職しようか決まっていない。
・結婚したいが相手が見つからない。

など、たくさんでてきそうです。

 

4-1-潜在型の問題

こうした問題は、たとえば、これから新しい事業を始めようと計画を立てる段階や、いままで経験したことのない仕事を始めたばかりの段階に漠然とした不安やなんらかの予兆を持って認識されます。他、これまで経験したことのない想定外の事象が突然に発生し、その扱いに戸惑うことになります。その時点では漠然としていたり潜在化している(見えていない)が存在を予測(想定)することで「あるべき姿」や「現状」を具体的にすることで顕在化する問題となります。

 こうしたことから、これらの問題を予測する問題とか、探索する問題と説明することもあります。

この問題は、問題意識や問題認識に力点を置いて、課題を選ぶことがポイントです。 

問題意識が低かったり、問題発見のスキルが不足していると見えてこない問題です。難度が高いので、高い問題意識を持ち、問題発見力を強化する。常にアンテナを高く貼って情報収集する。など取り組む姿勢と体制を整えることも重要です。

 

3-3-潜在型問題の取り組み手順

 

仕事における潜在化している問題は、組織の氷山モデルを利用すると発見しやすくなります。

 

3-2-潜在している問題を組織の氷山モデルで考える

組織の氷山モデルでは、

見えている形式的な部分として

・ 「組織運営(Systems)」→仕組み、ルール
・ 「組織構造(Structure)」→組織体制、関係組織
・ 「戦略(Strategy)」→戦略の方向性

潜在的な問題を発見するヒントとなる

・ 「スキル(Skill)」→技術・能力
・ 「人材(Staff)」→組織としての人材の属性、傾向
・ 「スタイル(Style)」→風土、組織文化、暗黙の了解
・ 「価値観(Shared Value)」→社員の共通の価値観

から組織を観察すると発見しやすいと言われています。

 

潜在型の問題は、山登りと似ています。
周到に計画しても、想定外のアクシデントに遭遇することがあります。

そうした状況に出会ったら、計画を修正して、ゴールを目指すか変更するかをその都度考えて行かなければなりません。

3-4-潜在型の問題は軌道を修正しながらあるべき姿を目指す

 

軌道を修正のための定期的な行動の振り返りを心がけたいものです。

3-5-潜在型の問題は軌道を修正しながらあるべき姿を目指す

 

氷山モデルはこちらを参考にしてください。

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5.おわりに

問題解決のプロセスは、どのような問題の解決でもほぼ同じ手順を取ります。
基本となるのは、皆さんがよくご存じのPDCAの手順です。

しかし、その力の入れどころが問題のタイプによって違うことを知って行動することで、効率的な問題解決やスピードアップが図れます。

こうした知識は、学んだことを実践していくことで身につく技能的な力です。まずは使って見て経験値を高めていきましょう。

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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終わり