問題解決のコツ
私たちが仕事や生活をする上では、経験のないことや世の中に前例のない事も問題解決をしなければならないことがあります。そんな未経験な問題へのアプローチのヒントをお伝えします。
問題解決でお困りでしたら、ご覧ください。お力になれたら幸いです。
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1.経験のない問題とは
はじめに、取り組む問題の全体像を確認してみましょう。
問題には、「解決できる問題」と「解決できない問題」があります。
世の中には、「解決できない問題」がたくさんあります。たとえば、人の感情に関することや、有限な資源の元では扱えない問題などです。今あなたが抱えている問題がそうした問題なら、すみません。お力になれませんので、他をお探しください。
ここでは、「解決できる問題」について考えていきます。
「解決できる問題」とは、
あなたが、「経験済みの問題」
と
まだ「未経験な問題」だが、世の中に解決策が存在する問題です。
「未経験な問題」は、さらに、
「解決手順が存在する問題」と「解決手順が未発見な問題」に分けられます。
説明がクドくて済みません。もう少しおつきあいください。
あなたが未経験な問題を、経験からまとめ直すと、下の図のようになります。
今、直面している「解決できる問題」は、大きく分けると3つになります。
①あなたが経験済みの問題で解決手順を知っている問題
②世の中には解決手順が存在するが、あなたはそれを知らない問題
③世の中に、まだ解決の手順が見つかっていない問題
このうち、②と③があなたにとっての経験のない問題となります。
そして、
②は、あなたが学ぶことで解決することができます。学び方は、2つに分かれます。
手順を知るだけで取り組める問題と、手順を学んだ上に訓練(経験)を踏まないとできない問題に分かれます。この差は、あなたの経験値の違いから生じます。
一方、③は解決できたら発明レベル、新発見に関わる問題解決です。あなたは、この問題を解決できると学会や技術誌で発表したり、その方法を特許出願して独占できることになります。
しかし、解決の難度は高いので、取り組むならそれなりの覚悟が必要となる問題です。なので、この中では扱いません。改めて別の機会に書いてみます。
今回はこの②の世の中に解決する解が存在する問題について、取り上げてみます。
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2.解決する手順が存在する問題
もし、あなたの経験値が高くやり方を知らないだけの問題であったら、対処は簡単です。そうした問題の解決のプロセスを知るだけであなたは解決できる可能性があります。
現代はインターネットの普及で膨大な知識を検索することが可能になりました。また、ネットを介して質問をすると解決策を有識者が答えてくれるサイトも多くあります。そうした場を活用することであなたは容易に解決のプロセスを見つけることができるでしょう。
下の図はジョハリの窓風にあなたと世の中(他の人たち)の解決プロセス知識の状態を4つに分けたものです。
あなたが解決プロセスを知っている問題は、直感で解決も可能です。しかも、その解決プロセスを世の中に非公開なら、あなたの得意技として独占できます。これは、あなたの価値を高める資源となります。
さて、あなたが「解決プロセスを知らない」が、世の中には周知されている左下の枠を見てみましょう。
たとえば、あなたがいろいろな料理をしたことがあり、料理の経験値が高いとしましょう。料理番組を見ていて「おいしそうな料理」と思い作りたいと思ったものは、その料理のレシピを入手(知り)さえ知れば作れるはずです。あなたはさっそくネットでそのレシピを手に入れて料理作りの準備を始めることでしょう。
インターネット時代の問題解決の進め方の基本は、外部環境の知識の泉を最大限に利用して、ステップを短縮してスピード重視で取り組むことです。
おそらく、みなさんも普段の生活レベルの問題解決においては、そうした進め方を当たり前に利用されていると思います。ところが、会社ではそうした取り組みが十分とはいえないケースを散見します。不具合が再発しているのは大体そのケースです。
3.経験がない問題の取り組み方
未経験な問題で、かつ経験値も高くない問題にはどう取組むのがよいでしょうか?
一言でいえば、試行錯誤しながら問題解決を目指すことになります。身のふたもないような言葉ですみません。でも、その進め方にも大切なポイントがあります。
「富士山は「5合目」から登れ」です。
問題解決のプロセスは、よく山登りにたとえられます。基本的なルートがあって、その道順に沿って山頂を目指す様子が似ているからかもしれません。
とくに、「富士山は5合目から登れ」とコンサルタントの方は言ったりします。ふもとからではなく、5合目までは車で登ってそこから6合目、7合目と進んで頂上を目指すのです。
ちょっと脱線しますが、富士山はなぜ、5合目から登るかご存じですか?
実は、富士山は五合目から登ると往復がおよそ9時間くらいかかるそうです。そう、ちょど1日で往復できる時間になるように考えられています。
ちなみに、ふもとからいくとおよそ2倍の18時間以上かかるようです。
現代は仕事も私生活もスピードを優先するジーンが多いものです。できるだけ、ムダを省いて合理的に目標の期限までに早く解決したいですね。
世の中にある解決プロセスを活用することで、基本的な問題解決のステップ(手順)を出きるだけ省略して進むことができて合理的に問題解決が出来ます。
たとえば、富士登山も、「富士山 マニュアル」で検索すれば、以下のようなマニュアルを見つけることができます。これだけの知識を短時間に習得できるのはありがたいことです。
こうした情報を参考にすれば、始めて富士山に登る人でも、うまく実現できるでしょう。なので、その問題のどこが山の5号目なのかを調べて、短時間の解決を目指しましょう。
仕事の場面でも、ベテランは手順を踏んでいないように見えます。しかし、過去の経験の中でそうしたステップを踏んだ経験則が活かされ思考検討の中できちんと手順を踏んでいると言われます。
4.まとめ
あなたが「未経験な問題」の位置を知ること
やり方を知らない問題は、解決のプロセスを調べる
未経験でかつ経験不足の問題は、5合目から取り組む
です。
あなたの問題解決がスムーズに進むことを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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5.おまけ
未経験な問題の取組み方
「未経験な問題」の基本手順はP-DCAサイクルに沿って取組むことになります。
PDCAサイクルとは、以下のマネジメントサイクルを回すことをいいます。
Plan :計画を立てる
Do :実行する
Check :評価する
Action :改善する
いままでいろいろな人の問題解決のヘルプをして、その人の進め方を聞くと、「基本を守っていないのでは?」と思われるケースがとても多いです。
未経験者がやってはいけない仕事の仕方は、D-CAPでサイクルを回すやり方です。これは、経験者の問題の対処の仕方です。
PDCAサイクルの回し方のバリエーションはこんな感じです。
詳細は、以下のブログで書いているのでそちらを参照ください。
終わり