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人に何かを教える機会は意外とあるものです。
先輩として、上司として指導・育成する上で難しいのが、「教える」から「導く」段階へ移行するタイミングです。
そのポイントについてまとめてみました。
良かったらお付き合いください。
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お忙しい方は一部だけでもご覧ください。
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1.教える段階
相手がまだ知識も経験もないレベルにある時が基本的に「教える」段階になります。
そのポイントをまず確認してみましょう。
ポイントは、「学習スタイルを活用する」です。
教える側も、学ぶ側も、自分が得意とする教え方・学び方があります。
人に利き手があるように、学び方にも人それぞれの脳の働きで学習スタイルという利き手があります。
それを活かすこが、学ぶ効果や効率を高めます。
教える側は、自分の学習スタイルを学ぶ側に強要しないこと。
指導者はメンバーのタイプに応じて指導スタイルを変えられる力量が求められます。
これを専門的には、コンティンジェンシー理論に沿って指導すると言います。
コンティンジェンシー理論とは、条件や状況で行動は変化するので、唯一絶対の解はないとする理論です。
この理論によるリーダーシップとは、指導者は部下(メンバー)の状況に応じて4つの指導スタイルを変えていく力量を発揮できる状態に有ることを言います。
具体的に学習スタイルを見てみましょう。
分ける軸は、
縦が、論理的かイメージ的
横が、自立的か集団的
です。
この2軸から4つのタイプに分かれます。
それぞれの特徴を確認してみます。
左上 自信派タイプ
・原則や理屈を知りたがる
・マニュアルや説明書をよく読む
・指示されるのは嫌う
・自分の考えで行動したがる
左下 感覚派タイプ
・まずはやってみる
・さわってみる
・説明は好まない
・身体で覚えようとする
・自分のペースでやりたがる
右上 思慮派タイプ
・論理的な説明を好む
・専門家の意見をよく聞く
・指示を受けたがる
・ステップバイステップ
右下 経験派タイプ
・事例を聴きたがる
・やってみせると効果的
・指示は細かく具体的に
・1人で学習するのは不安
教える段階では、相手の学習スタイルを理解した上で、特徴を生かした指導をしていきたいものです。
詳細は、以下の記事をどうぞ
2.導く段階
では、「教える」から「導く」段階に移行するタイミングは、どう見極めるのでしょうか?
そのヒントは、「守破離」にあります。
「守・破・離」とは江戸時代中期の江戸千家の宋匠の川上不白の言葉です。
「守」は、
教えられた「型」を忠実に守り修得する段階
「破」は、
教えを土台にして自分なりの真意を会得する段階
「離」は、
教えられた事を離れて、自分独自の「型」を創り上げる段階
「守」の段階では、「型」を習うことがあります。
武道では、型の演技として見かけることが多いと思います。
また、算数のような知識の定着でも、計算の仕方を標準的な回答の型を何度もくりかか解く訓練をして身につけさせることがあります。
他、ピアノの指の動かし方や、水泳における手足の動かし方も型を学んで練習することで身につけていく点は同じですね。
「型」を身体が無理なく動かせるようになったら「守」はほぼ卒業です。
型に沿って動きが、無意識にできるようになってくると、疑問も持つようになります。
「この動きはこうした方がいいのではないか?」
「この解き方は、この方法ではだめだろうか?」
などです。
こうなると「破」の入り口に入ってきた証拠です。
そのときが、「教えず導く」の段階に来たことを知らせます。
仕事でも、教えていることに疑問を問うようになったら「教える」から「導く」段階に移行します。
コーチングでは、「答えはその人自身にある」と言われます。
基本を学んだ人には、実践的なやり方は自分自身で気付くように誘導してあげることが指導者の役割となります。
現代は、変化のスピードが激しくて先が読みにくい世の中です。
そうした時代では、自分の環境に合わせてやり方を工夫する人が伸びていきます。
もし、あなたの部下が、
「この方法は本当にこれでいいのでしょうか?」
などと聞いてきたら、「にこにこ」してこう問い直してください。
「そう、君はどんな点がおかしいと思ったの?聞かせて( ^o^)」
こうした質問の仕方を開いた質問といいます。
(オープン質問という言い方もします)
「はい」「いいえ」とか、「AですかBですか?」と選択肢のある問いを、閉じた質問と言いますが、それを使うのは「守」の段階までです。
ぜひ、導く段階では開いた質問を活用してみてください。
なお、質問の仕方の詳細は、以下の記事に書いています。
ご参考まで
忙しい方へ: 終わりへ
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3.まとめ
・教える段階では、
学習スタイルに合わせて指導する
・導く段階は、
「守破離」の「守」から「破」の段階
教えず導いてあげる
・その際は、開いた質問が有効
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