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コミュニケーションは大切だと言われますが、なかなかうまく出来ないものです。
「相手がコミュニケーション上手で助かった」という状況はそうはありません。
なので、場を上手に進めるためには、あなた自身が工夫していくことになります。
そうした時に、質問力を活用することが有効です。
また、的確な質問の出来る人は、相手から「出来る人だ」という印象も得られます。
そんな質問力についてまとめてみました。
ご興味のある方はおつきあい下さい。
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お忙しい方は一部だけでもご覧ください。
お忙しい方: 終わりへ
1.質問の大切さ
あなたは、相手の話が論理的に進まないで、
要領が得られなくていらいらしたり、
感情だけで会話が進んでいくことに嫌気がさしたことはありませんか?
思わず、
「つまり、あなたは何が言いたいの!」
と心の中で爆発しそうな状況が一度ならずともあったのでは?
そう、目の前で話している人はコミュニケーションの達人とは限りません。
上手に話せない人の方が多いと思った方がよいでしょう。
そのような中で、コミュニケーションを上手に進めていくには、質問の力を活用することが有効です。
今日は、そんな質問力について一緒に理解を深めてみましょう。
*コミュニケーションの4つの象限
まずは、コミュニケーションの状況を振り返ってみます。
コミュニケーションは、
双方向なやり取りなので、発信と受信があります。
また、
言葉を用いた論理的なコミュニケーションだけでなく、
感情を表情や身振り・手振りによって伝える感情的なコミュニケーションもあります。
つまり、
①論理的な発信
③論理的な受信
と
②感情的な発信
④感情的な受信
の4つの象限(力)を用いてコミュニケーションしていることになります。
また、この4つのコミュニケーション力は使うシーンで利用に割合が異なってきます。
論理的な発信や受信は、
プレゼンテーションや会議、授業などで使われることが多いですね。
世の中の仕組みに沿ったコミュニケーションです。
「発表者は、発信が多く、時々受信をする」の繰り返しです。
一方、「参加者は、受信が多く、時々発信する」になりますね。
もう1つの、感情的な発信や受信は、
パートナーとの喧嘩であったり、好意を寄せる相手との自然なふれあい、期待との乖離からのクレームなど、
日々の会話の中で頻繁に発生する日常的にあるコミュニケーションです。
基本は、会話する人が平等に発信と受信を繰り返すのが理想と言われますが…
実際は、
おしゃべりな方がいると、その場を一人発信で独占状態にしたり、
攻撃的な気質の人がいると、場が沈黙の海に沈んでしまうことがあります。
*コミュニケーションの限界
それと、
コミュニケーションには、
発信にも受信にも言葉や表情からの伝達に限界があることがわかっています。
たとえば、発信者の頭の中にA(りんごが実った木)がイメージされたとします。
実際に伝えられる部分はD(美味しそうな赤いリンゴのイメージ)くらいに減ってしまいます。
さらに、受け取り側に伝わるのはE(赤いリンゴ)くらいで、
かつ、その人のに理解力によって、その受信内容はその人の持つイメージ力で
Fへとさらに減っていきます。
ちなみに私は、図の右側(^_^;)イメージ力が弱いです。
そこで、適切な質問をしながら理解促進を図ることが重要になります。
質問の質が高いほど、相互理解が早まります。
また、あなたに対しての評価も高まりますね。
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2.質問の種類
質問力とは、
「質問することによって、情報、考え、気づき、意欲、行動、信頼などを引き出す力」
といわれています。
参照:
東北福祉大学 「学びとの出会い 第3章学習スキル 4.質問力を高めよう」より
URL: 学生向け 学びの支援|東北福祉大学
*開いた質問と閉じた質問
質問は、相手の答え方から
開いた質問(オープンクエスチョン)
と
閉じた質問(クローズドクエスチョン)
に分けられます。
開いた質問とは?
相手に自由に答えてもらう質問です。
たとえば、
「昨日はどんなことをしましたか?」
→ 「昨日は、OOに行って△△に参加してきました。楽しかったです」
と聞いて、相手の状況や考えを引き出す質問です。
この質問は、閉じた質問の後になることが多い質問でもあります。
閉じた質問とは?
相手から明快な答えを引き出す質問です。
そのため答えに制限を与えて回答してもらうことになります。
たとえば、
「昨日の夜は、外出しましたか?」
→ 「はい」
と聴き、
相手は、「はい」か「いいえ」で答えることになります。
また、返答に制限をかけて
「昨日の夜は、家にいましたか?外出しましたか?」
→ 「昨夜ですか? 外出をしていました」
というように選択して答えてもらう質問もあります。
閉じた質問は、答えやすいので、事実の確認や、相手の意思や考えを端的に引き出す、あるいは、初めての方と会話の取っ掛かり見つける時などに活用できます。
また、面談などで、アイスブレークという会話のはじめに交流を開始するときに用いたり、相手の思考を会話の目的に引き戻す時などに用います。
少し複雑になりますが、5W1Hを用いて問う質問もここに入る場合があります。
「どこで誰と、どうして、どうやって、どんなことをしましたか?」
「ど」で始まる質問なので
「Dで始まる質問」などとも言います。
いやー、警察の取り調べみたいですね(^_^;)
こうした質問は事実の確認に用いたりしますが、詰問調なので気をつけて用いることになります。
*過去質問と未来(志向)質問
また、時間軸で質問を分けることもできます。
過去質問と未来(志向)質問です。
過去質問は、
多くは「なぜ」を用いて原因や事実を求める質問です。
一番有名なのは、トヨタ式のなぜなぜ分析です。
「経費が計画をオーバーしたのはなぜ?」
→「材料費が計画を超過しました」
↓
「材料費が計画以上にかかったのはなぜ?」
→「工程の歩留まりが悪化して投入を増やしたからです」
↓
「歩留まりが悪化したのはなぜ?」
というように要因が分解展開できないところまで深く原因を分析していく手法です。
「なぜ」「なぜ」を多様するので「なぜなぜ分析」と言われるようになりました。
一方、
未来(志向)質問は、
「何のために」とか「どのように」などを用います。
たとえば、問題解決の場面で、
「この工程の歩留まりを上げるにはどのようにすると良いと思いますか?」
というような質問の仕方になります。
他、面談の席などで、
「あなたのその取り組みは何のためにしていますか?」
「Aさん、あなたが今一番解決したい問題ってなんですか?」
などと聞いたりします。
ここまでの4つの質問を図にまとめると次のようになります。
それぞれの質問にはメリットとデメリットがあります。
使うシーンとコミュニケーションの目的で、質問を使い分けていくことになります。
多くは、
はじめ、閉じた質問から入り、開いた質問、そしてまた閉じた質問と
繰り返していきます。
また、過去質問から入って、未来質問をする
あるいは、
未来質問から、過去質問をする
かは、その場の状況で判断していくことになります。
こうした方法論は、何度も場数を踏んで、自分の身に覚えさせていくしかありません。
質問力は、技能的な力といわれています。
失敗を恐れず、実践して身につけていきましょう。
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3.質問力の鍛え方
質問力を鍛える要点をまとめてみました。
(1)聴く姿勢(傾聴力)を身につける
質問は、相手の考えや事実を引き出すものです。
ですので、とにもかくにも、しっかりと相手の話を聴くことになります。
聴くは8割などとも言います。
相手に身体を向け、目線を合わせ、適度にうなずく。
「はい」「そうですね」「すれから」など相づちをうつのも良いでしょう。
また、相手が話さなくなっても、こちらから話さないことです。
「沈黙は金」と言います。
最低30秒は我慢できる技を身につけましょう。
やってみるとわかりますが、30秒は長いです。
(2)相手の立場を理解する力を身につける
質問は、相手に答えてもらうためにするものです。
相手のスキルや性格などに沿った質問の仕方をしなければ相手に響きません。
経験の少ないメンバーに難解な言葉や表現を用いて難度の高い質問をしても、相手は理解できない上に、答えに窮します。
最低限、この質問をしたら相手はどう感じ理解するだろうと考えてみましょう。
(3)相手が話したいことを想定する仮説力を高める
人は本来、自分のことや知っていることを話したがるものです。
なので、あなたの関心や興味のあることを質問しても、相手はうんざりしたり飽きてしまいます。
相手が話したいことを想像して仮説を立ててみましょう。
そのためには、準備をしっかりとする必要があります。
阿川佐和子さんならいざ知らず、ベテランでないあなたは、臨機応変に質問をし続けることなどできないものです。
話すシーンや状況からどんな会話になるかを想像していくつかの質問を
あらかじめ考えておきたいものです。
「こう話がきたら」「こう聴こうかな」とたくさんの質問を自分の引き出しにストックしておくと良いでしょう。
仮説の立て方の詳細は、また書く機会があったらまとめてみたいと思います。
その他、いろいろな学ぶ点がありますが、
コーチングや聞く力などを検索キーワードにして調べてみましょう。
あなたに合った取り組み方をぜひ見つけてみてください。
忙しい方用: 終わりへ
5.まとめ
・コミュニケーションの仕方は4つある
①論理的な発信
②感情的な発信
③論理的な受信
④感情的な受信
・コミュニケーションには、限界がある
質問を適切に行うことでそれを補える
・質問の仕方は大きく分けて4つある
開いた質問
閉じた質問
過去質問
未来(志向)質問
・各質問にはメリットとデメリットがある
使うシーンとコミュニケーションの目的で、
質問を使い分ける
・質問力の鍛え方
聴く姿勢(傾聴力)を身につける
相手の立場を理解する力を身につける
話したいことを質問する仮説力を高める
質問力は、ピアノや水泳を覚えるのと同じで、学んだことを実践して本当の力を身につける技能的な力です。
失敗を恐れず、どんどん使って見ましょう。
小さな場から始めれば、いずれ重要な場でもしっかりと質問できるようになります。
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