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情報メディア利用時間と利用率の2024年の状況

定期観測

0-表紙ー24年度の情報メディア利用の割合ーテレビとネット・新聞・ラジオ

2024年度(令和6年度)の情報メディアの利用状況が、総務省情報通信政策研究所から公開されました。その概要を私の興味のある部分から抽出し整理してみました。

たとえば、テレビの利用率が一層低下していることがデータから明らかです。新聞も同様に低下傾向が止まりません。また、ブログとYouTubeなど情報発信に関する利用時間や利用率の変化も年齢別で興味深い変化が見えてきました。良かったら、お付き合いください。(情報メディアのデーターを定期観測している記事です)

 

目次

 

 

情報メディアの利用時間と行為率

定期的に観測しているデータに、総務省が発表している「 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」があります。その令和6年版が2025年6月に発表されていました。その概要をピックアップしてみました。
(報告書の場所は、以下にURLを記載していますので、興味のある方はそこからご覧ください)

 

www.soumu.go.jp

 

この調査は、13歳から79歳までの男女1,800人を(性別・年齢10歳刻みで令和6年1月住民基本台帳の実勢比例)、全国125地点(都市規模×地域(11区分)により層化)、ランダムロケーションクォータサンプリングにより抽出し、日記形式で利用状態を記録してもらったデーターを元に作成しています。

今年から、正式に70歳代を統計に追加しています。そのため、昨年までのデータとは連続性が無くなっています。今回の報告書は、2020年以降70歳代のデーターは取得していたので、その部分も加筆された資料となっています。

サンプルの諸元です。

0-サンプルデータの内訳

なお、

調査対象期間は、2024年(  令和6年)12月2日(月)~12月8日(日)  の連続する平日2日間と休日1日です。その行動内容を対象者自身が記入しています。

では、内容を見ていきましょう。

 

テレビとネットなどの利用状況

まずは、テレビとネット、新聞、ラジオを利用している人の率をご覧いただきます。
(報告書では、利用率を行為率という言葉で表現しています。)

こちらは、70歳代を含む、平日の利用する人の割合の推移です。

 

1-2024年度のメディア利用の割合(行為率)平日の年間推移

 

テレビとネットの利用する割合(行為率)は2021年に逆転しました。そして、その差がどんどん開いています。2024年では、ネット87.0%に対して、TVは72.1%と14.9ポイントも差がつきました。

この様子は最近、「テレビを見ない」という声を多く聞きますが、具体的な数字で表していると感じます。また、新聞の利用者も右下がりに減少しています。

 

参考までに、2022年度の報告書の70歳代を含まないデータを掲載しておきます。
70歳代を含まないデータでは、TVとネットの逆転は2018年でした。70年代を含む2024年度の結果が2021年というデータから、70歳代はTVをよく見ているということのようです。

また、2022年度の調査で、新聞は2012年に40.9%の利用率でした。しかし、2022年度では、19.2%と半減しています。2024年度のデータでも20.3%でした。

 

1-2022年度のメディア利用の割合(行為率)平日の年間推移

 

休日の利用割合(行為率)を見てみましょう。

1-2024年度のメディア利用の割合(行為率)休日の年間推移

傾向は、平日とほぼ一緒です。

TVとネットの逆転も2021年に起きています。

 

次に、利用している時間を見てみましょう。

 

まずは、メディア別の平日の利用時間(行為平均)です。

 

2-2024年メディア利用の割合(行為平均)平日の年間推移

データから、平均の利用時間(行為平均)では、まだ、TVとネットの逆転は発生していません。とはいえ、2020年度では、46.2時間の差がありましたが、2024年度では、その差が5.5時間に縮まっています。来年辺りには利用時間も逆転しそうです。

新聞を読む利用時間は大きな変化はありませんでした。また、ラジオも2022年、2023年に減少しましたが、2024年には例年レベルに戻っています。

 

こちらは、休日の利用時間です。

2-2024年メディア利用の割合(行為平均)休日の年間推移

休日では、TVとネットの差はまだ大きいです。2024年でも44.8時間の差がありました。

 

年代別TVとネットの利用率の時間帯別推移

ここでは、年代別の時間帯別のTVとネットの利用率を見ていきます。

データーは10代から70代までの7分類されていますが、ここでは、20代、40代、60代、70代に絞ってご紹介します。(10代と20代、30代と40代は同じ様な傾向のため省略)

 

3-年代別TVとネットの利用率の時間帯別推移

20代はネットがTVの利用率を大きく引き離しています。10代もほぼ同様です。

ネットの利用率のピークは12時台と21時と22時台にあります。一方、TVは7時台と20時、21時台です。

40代になると、ネットとTVの利用率が均衡してきます。朝7時台にTVの利用率が32%と高いのは、朝食を取りながらTVを見ている様子がうかがえ、なんとなく生活の様子が想像できます。

60代になると、TVとネットの利用率が逆転して、TVが優位になります。朝7時台は43%にもなります。20時台には58%と一層高くなります。ネットは20時台の32%がピークです。

70代は、予想外の結果となりました。ネットの方が多く、その傾向は40代と似ています。もっとTVを良く見ているかと思いましたが、そうではなかったようです。

 

ブログと動画・SNSの利用状況

ブログや、YouTubeなどの動画とSNSのネット利用時間の推移です。

 

4-ブログ・SNS・動画の利用時間の推移

ごらんの通りYouTubeなどの動画を見たり投稿する時間が増えています。平日は2019年にブログを逆転、翌年SNSを逆転しました。

休日は、2016年にブログを逆転し、S2019年にSNSを逆転しています。

2020年に動画が急増したのは、コロナ禍による在宅が影響していると推察しています。

ブログの方は、平日、休日ともにほぼ横ばいの様子でしたが、2024年の休日でブログの利用時間がかなり減少しているようにみえます。

コロナ禍で2021年に一時利用時間が増加しましたが、今はその賑わいも失われつつあるようです。

 

では、そのブログの利用状況をデータで見てみましょう。

 

まずは、利用時間と行為率の年間推移です。このデータは、日記形式の統計データから私が集計して作成したものです。なので、他の図表などと少し値が違う部分があります。ご了承下さい。

 

6-ブログを書く・読む人の行為時間の推移

 

利用時間は微増といった感じでしょうか?

ブログを書いたり、見たりしている人は減っているようです。昨年の34%から2024年度は27%と7ポイントの減少となりました。

以前、はてなブログの新規登録者が減少していると分析していますが、ブログ全体の傾向も減少しているようです。

 

はてな

 

ブログを書き始めて、しばらくすると書かなくなる人が、ある一定割合います。書く人は減っているようですが、利用時間からすると、閲覧する人はそんなに減っていないのかもしれません。

 

動画を投稿・閲覧する人の年度推移です。

 

5-平日に動画を投稿・閲覧する人の年度推移

2023年に行為率が42%に達しました。しかし、2024年は41%とほぼ横ばいでした。

視る時間も横ばいの傾向にあります。

メディアの時間や利用率は伸びているので、YouTubeなどの動画閲覧行為が、変化点が来ているかも知れません。

 

2024年度の平日の動画の行為率と利用時間を年齢別で示したのがこちらです。

5-動画等の動画投稿・サイトを見る年齢別行為時間と行為率

利用時間(行為時間)では、10代がもっとも多く約178分/日となっています。一日で約3時間弱となります。一方一番低いのは50代で約98分でした。70代の約124分/日は興味深いデーターです。

 

行為率(利用率)で見ると、10代が65.4%ともっとも高く、低いのは70代の13.6.9%でした。

 

 

 

 

おわりに

2024年度(令和6年度)の情報メディアの利用状況を、私の興味のある部分から抽出し整理してみました。

「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」のPDFの報告書はこんな感じです。

6-令和4年度情報通信メディア利用時間と情報行為の関する調査よりブログと動画

日記形式の生データはこうしたExcelシートで入手できます。

B-情報メディア利用時間のデータ

 

興味がある方は、ダウンロードして分析してみてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

こうした記事もよかったらどうぞ

 

こちらは、2022年に分析した時の記事です。

 

www.my-manekineko.net

 

 

はてなブログの様子をまとめています。

 

www.my-manekineko.net

 

 

ちょっと目線の違う記事です。

 

www.my-manekineko.net

 

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終わり