定期観測
情報メディアごとの利用時間や利用率(行為率)を定期観測しています。ネットの利用がテレビを逆転した様子がデータでわかります。また、ブログとYouTubeなど動画に関する利用時間や利用率の変化も鮮明になってきました。興味のある人には面白いかもしれないですが、関心のない人には即パスの記事です。良かったら、お付き合いください。
情報メディアの利用時間と行為率
毎年観測しているデータに、総務省が発表している「 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」があります。その令和4年版が2023年6月に発表されていました。今回は少々遅くなりましたが、その概要をピックアップしてみました。
(報告書の場所は、巻末にURLを記載していますので、興味のある方はそこからご覧ください)
テレビとネットなどの利用状況
まずは、テレビとネット、新聞、ラジオを利用している人の率をご覧いただきます。
(この報告書では、利用率を行為率という言葉で表現しています。)
これは休日のデータです。テレビとネットの行為率は2018年に逆転しました。そして、2020年からネットの割合が完全にテレビと逆転しています。この様子は最近の「テレビを見ない」という声を聞くことが多いことを、具体的な数字で表していると感じます。
また、新聞の利用者がこの10年でほぼ半減しています。最近の新聞離れもうなずけます。
次は、休日の利用時間を見てみましょう。
さすがに休日の平均の利用時間においては、テレビがまだ優勢です。ただ、テレビは微減で、ネットは徐々に増加していますので、数年の内に逆転する可能性があります。
そこで、平日の利用時間を見ていただきます。
こちらが平日に利用時間の平均値推移です。2021年にネットとテレビが逆転しました。
もうひとつ面白い点は、平日のラジオの利用時間が結構多いことです。テレビの利用時間に迫っています。この点は最近、耳活ビジネスといわれる音を配信するサイトが増加している点にもつながっているようにも思います。
この章の最後に平日のテレビやネットの行為率をご覧ください。
平日の利用割合も2018年にテレビとネットは逆転しています。新聞の減少傾向も休日の同じです。
ブログと動画などの利用状況
ブログやYouTubeなどの動画のネット利用時間の推移です。
最近YouTubeなどを利用している人が多いと感じますが、ごらんの通りブログを見る時間より動画を見たり投稿する時間の方が増えています。平日は2019年に逆転し、休日は2016年に逆転しています。ブログの方はほぼ横ばいですね。
2020年に動画が急増したのは、コロナ禍による在宅が影響していると思われます。
動画を投稿・閲覧する人の年度推移はこんな様子です。
2022年には行為率が40%に達しました。全年齢平均なので低く感じるかもしれません。
そこで、平日の動画の行為率と利用時間を年齢別で示したのがこちらです。
利用時間(行為時間)では、20代がもっとも多く約165分/日となっています。一日で約3時間弱となります。一方一番低いのは70代で約89分でした。
行為率(利用率)で見ると、10代が62.1%ともっとも多いです。70代は7.9%でした。
次にブログも見てみましょう。
まずは、利用時間と行為率の年間推移です。
利用時間は微増ですが増えています。これは以外でした。ブログをやっている人は減っていると推測していましたが、そうでも無いようです。
以前、はてなブログの新規登録者が減少していると書きました。そこから利用者は減っていると想像していましたが、そうでも無いようです。
このようにはてなの新規登録は2022年や2023年は減少しています。2014年レベルまで落ち込んでいます。ブログを書き始めていばらくすると書かなくなる人が年間である割合いるので書く人は減っていると思いますが、閲覧する人はそんなに減っていないのかもしれません。
おわりを兼ねて:参照資料の場所
今回、利用した資料のある場所をご紹介して今回は終わりです。
ここを開くと各年度の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」のPDFの報告資料と、生データが入手できます。
報告書はこんな感じです。
生データはこうしたExcelシートで入手できます。
ぜひ、あなたの視点でも分析してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうした記事もよかったらどうぞ
こちらは、2021年に分析した時の記事です。
はてなブログの最近の様子をまとめています。
ちょっと目線の違う記事です。
終わり