趣味のデータ集め
毎年定期観測している「はてなブログ」の登録者数の推移です。23年7月期通期決算報告書(9月13日付)から確認しました。数字に興味のある方はお付き合いください。
1.はてな23年7月期
(株)はてなの23年7月期通期決算が発表されていました。今年も登録ユーザー数や月間のユニークブラウザ数を確認してみました。
登録ユーザー数
こちらが登録ユーザー数の推移です。
資料は、以下のリンクから確認できます。
FY23 4Q末は、23年7月末になります。
ユーザー数は、1,214万人
月間ユニークブラウザ数はついに掲載すらなくなりました。
2013年以降の登録者数の推移をグラフにしたのがこちらです。
登録者数が横ばいになっているように見えます。
分かりやすいように、年間の増分数だけの推移にしてみました。
毎期末の会員数の差のグラフです。
はてなの登録者がもっとも伸びていたのは、
18年→19年の163万人
19年→20年の164万人
の時期です。
22年→23年は31万人と、昨年同様に伸びがありません。
さて、登録ユーザー数は、利用しなくなったアカウントも含まれています。
実際に活動しているユーザー数は、毎年ある割合で減っていくことがわかっています。1年以上続くユーザーは10%~30%程度と言われています。
このように新規登録者の伸びが鈍化すると、
はてなブログを実際に観たり書いたりするアクティブユーザーの数は減少していると推定されます。
月間ユニークブラウザ数
月間のユニークブラウザ数は2022年7月以降掲載を中止しています。最後のデータが2021年7月まででした。
月間のユニークブラウザ数のピークは2018年の2.25億UBでした。
それ以降、毎年減少し2021年は1.26億UBでした。
ちなみに、月間のユニークブラウザ数とは、
月内に、Webサイトに訪れた重複のないユーザーの数。1人のユーザーが何度も同じWebサイトを訪れても1人と数えられる。ユニークな「訪問者数」を表し、Webサイトの人気や興味の度合いを判断する指標として重視される。
代わりになる他の計測サイトからデータ探して推移を見ています。ただし、こちらは重複のある通常の訪問数です。
2021年から2023年までに推移をグラフ化したのがこちらです。
7月と8月の2ヶ月の月間訪問数の年度別の推移です。
このデータを見る限り、はてなの訪問数は微増していると推定できます。
2.はてなのブログ収益
資料には、プラットフォーム売上と、ネットワーク広告の収入状況も示されています。2期分のデータをつなげてグラフにしてみました。
売上が前年比▲14%とかなり減っています。FY21からだと21%の減少です。
ネットワーク広告売上の変化推移も右肩下がりです。
23年7月期は全体を通じて低調であったと総括しています。訪問数は減っていない様子なので、広告単価が下がっているようですね。
こうした状況では、個人のAdSenseの収入も期待できないでしょう。実際に私のAdSense収入も半減しています。
加えて、この売上低迷は、はてなブログProのサービス利用料収入の減少も疑われます。今回、言及していません。そうした時は大体、Proのユーザーがかなり減っていると推測してもいいでしょう。
こちらが、プラットフォーム売上のモデルです。
3.おわりに
今回は、登録者数や訪問数などについてデーターを確認してみました。
・登録者数の増加が鈍化している(利用者は減少?)
・月間ユニークブラウザ数は掲載が無くなった
・訪問数は微増の模様
・広告単価がかなり下がっている
といった状況です。
こうした少ないデータではありますが、これらの状況を製品ライフサイクルに当てはめると、ブログというコンテンツは、成熟期から衰退期に移行している状態と推測できます。
まあ、ライフサイクルが衰退期だからどうこうという訳ではありませんが……
私自身はまだブログをやめるつもりはないです。今のところ、サービス利用料やドメイン代などの費用よりAdSenseの収入がまだ多いので黒字です。しかし、いずれはさらに収入が減って赤字となる時期が来ることでしょう。
そうなった時にどうするかですね。来る前から何らかの準備をしておかないといけません。バタバタするのは苦手です。
無料化を選択をして継続するか、いっそ止めるかを考えておく時期に入ったということですね。いずれ判断をご報告しなければならないでしょう。
ブログを始めてわかったのは、こうしたブログみたいなデジタル記録は書いたら永遠に残るデータではないということです。
国立国会図書館にデータのアーカイブが残っているそうですが、そこまでしてデータを探す人も少なそうです(^0^;)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうした記事もご参考まで
終わり