まねき猫の部屋

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戦略マップで行動の見える化をする

人生設計 

BSC-戦略マップを描く
戦略マップという経営学の手法を、人生のストーリー作りにも応用してみようというお話です。頭の中の成功イメージを書き出し行動の見える化に役立ちます。
私が実践してきた事例をお見せします。書き方のヒントになれば幸いです。

 

 

目次

2019年03月18日の記事をリニューアルしました。

 

1.戦略マップとは

 戦略マップとは、バランス・スコア・カード(以下:BSC)という経営手法の中で、その戦略を見える化する手法の1つです。
BSCでは、進むべき方向を4つの視点で課題化し、時間軸でつないだ戦略ストーリーにします。その際に用いる可視化の手法が戦略マップと呼ばれます。


まずは、戦略マップの例を見てみましょう。

戦略マップの例

これは、ある飲食店の戦略を私が戦略マップにまとめたものです。
左の縦に並ぶ4つの視点がBSCの特徴です。その4つの視点をご説明します。


財務の視点:
お金に関する課題を書きます。企業の場合は、利益や売上の向上が最上位にくることが多いです。この飲食店の例では、売上=客単価×客数と因数分解し展開しています。
財務の視点は、結果の指標が中心で目指すゴールの設定などに用いることが多いです。また、利用の仕方で短期的な視点にもなります。


顧客の視点:
上の財務の視点で取り上げた課題を、お客様の視点から、その飲食店の課題として書いていきます。この例では、顧客満足度の向上や料理の付加価値向上、店の認知度向上などが課題として上がりました。


業務プロセスの視点:
財務の視点や顧客の視点を実現するための、お店が取り組むべき具体的な課題を書きます。この例では、接客レベルの向上、新商品開発、認知度の向上など、QCD(品質、コスト、納期、情報)の観点から改善課題を書いています。


学習と成長の視点:
業務プロセスを改善するために、人の能力や、やる気を向上する課題を書きます。
このお店では、接客スキルの向上、競合店の研究、料理技術の向上が出ました。
人に関わる課題は結果が出るのに時間がかかります。なので、取り組みは一番早く行う必要があります。成果は長期的な視点で評価することになります。


4つの視点の関連性を図でまとめるとこんな感じになります。

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参考:「バランス・スコア・カードの創り方」同友館 伊藤一彦・上宮克夕己著
   p.40の図表2-4を参照しまねき猫が作成
 

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2.戦略マップを自分に応用する

 戦略マップは、人生設計の航海図として行動の見える化に役立ちます。

とはいえ、いきなり戦略マップが書ける訳ではありません。

次のようなステップを踏んでいくと、効率よくまとめられます。

現状分析から計画立案までのステップ


PEST分析の概要は、以下を参照していただけると幸いです。

www.my-manekineko.net

 

 


ステップ2SWOT分析
PEST分析で外部環境を整理して描いた夢や方向性を基準にして、自分の今をSWOT分析で明らかにします。
自分の強みや弱みは何か?
外部環境の変化から機会や脅威はどう予想できるかを書いてみます。
その詳細はこちらをご参照ください。

自分の現状を知るためのSWOT分析 - まねき猫の部屋

 

SWOT分析の考え方の概要がこちらになります。

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このSWOT分析で得られた現状分析から、将来の課題を書きだします。


課題を作る際には、ロジックツリーやクロスSWOT分析を利用することもありますが、人生の設計においては、そんな緻密な作業はしなくても大丈夫でしょう。


これまでの作業で、あなたの頭の中に浮かんだ言葉を。直感的で書き出していきます。
そうして書き出したマップを、何回に分けて振り返りながら見直していきます。


ステップ3 戦略マップで行動を見える化する
得られた言葉を、さきほど説明した戦略マップを利用して4つの視点にかき分けます。

戦略マップの例

こうして完成したのが、さきほどの飲食店と戦略マップです。


こうした作業は、あなたの人生設計にも役立つはずです。

 

3.事例 私の戦略マップ

 

事例として、私が15年前の53歳頃(2008年)に書いた例をお見せします。

PEST分析の後の、SWOT分析からになります。

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当時は、勤めていた会社が大赤字で、早期退職を薦めている時期でした。なので、独立する可能性を含めて書いています。

 

SWOT分析の課題から、戦略マップにまとめたのがこちらです。

 当時は、手書きでしたが、それを整理して見やすく編集したものがこれです。

53歳の時の戦略マップ

せっかくなので、当時の各課題についての○、△、×の評価も付けてみました。
当たり前ですが、実現しなかったこともあります。たとえば、目指していたコンサルもやる大学の講師職は、トライを何度かしましたが実現しませんでした。
また、会社は管理職の削減のため、役職定年制を行い、会社での地位も評価も上げることはできませんでした。

しかし、こうしたトライが、今の私の人生設計には役立っています。

結果的に副業として、2つの依頼先から添削講師として安定収入を得ることに繋がっていますし、ブログを書くという趣味?も継続出来ています。

いまの所、75歳くらいまでは人生がなんとか回せそうです。

しかし、外部環境の変化が加速しているので、定期的に計画を見直すことを心がけています。たとえば、昨年見直したSWOT分析がこちらです。

67歳の今のSWOT分析

 

いま書きかけの戦略マップがこちらです。

67歳の今の戦略マップ

最近の物価の高騰などの影響や、新たな収入源の検討がきちんと書けていないので、さらに見直している途中です。


こうしたときに大事にしているのが、計画作りに時間をかけすぎないことです。
頭でっかちになって、手足を動かすことを忘れないようにしています。
なので、書きかけでも思いついたことはトライしています。
最近の例では、コンサルタントとの業務提携を「えいや」とやってしまいました(^_^;)まだ始めたばかりなので、どうなるかはこれからですが……

 

「行動すること」、「計画を定期的に見直すこと」を心がけていけば必ず何かのゴールにたどり着くと信じています。

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あなたも人生の戦略マップを航路図にして、行動してみませんか?

 

4.おわりに

・戦略マップは、行動の見える化に役立つ
・戦略マップは4つの視点で書く

  財務の視点
  顧客の視点
  業務プロセスの視点
  学習と成長の視点
 まずは、自分なりの戦略マップを描いてみよう
・定期的に、見直すことが大切

 

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

こんな記事も書いています。

 

www.my-manekineko.net

 

 

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終わり