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パレート図を使った目標の立て方

目標

目標の立て方

仕事でも私生活でも目標を立てる機会がありますね。今日は、パレート図を利用した簡単で具体性の高い目標の立て方をご紹介します。お時間があったらお付き合いください。

 

 

目次

 

 

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1.目標の階層

一口に目標といっても色々な階層の目標があります。

たとえば、

品質目標 〇〇不良 ゼロ
労働災害 休業事故 ゼロ

こうした目標は、会社の入り口辺りに書かれていることがありますね。

この目標は、「達成したい姿」としての目指す姿、あるいは、活動のスローガンといった最上位レベルの目標です。

目指す姿なので、理想的なゴールとして描く目標となります。

 

私生活の目標で表すと、

夢なら    俳優になる
目指す姿では 起業して経営者になる

と表す目標です。

 

しかし、この目標から実際の活動を考えるのは、少々現実離れしていて、計画化しにくと感じませんか?

そこで、もう少し具体的な目標の落とし込んでいきます。それが、方向性を定める長期目標や、取り組むための実現目標作りとなります。

 

目標にはいくつかの階層がある

たとえば、

会社の品質目標(目指す姿・スローガン)
 顧客不具合ゼロ

自組織の品質目標(長期目標)
 設計不具合ゼロの達成

自チームの品質目標(実際に取り組む実現目標)
 設計評価項目モレを1件以下にする

といった具合に階層別に目標が設定されます。

 

私生活なら

夢(目指す姿)
 舞台俳優になる

方向性(長期目標) 
 ○○オーディションに合格する

取り組む目標 
 演劇学校をトップレベル卒業して有名劇団に入る

 

といった階層別の目標が描けるでしょう。

 

2.パレート図を用いた目標の作り方

始めに、具体的な目標を書く上での3つの要件を確認しておきましょう。

 

目標設定の要件

 

目標は次の3つを示すことになります。

目標設定の3つの要件

・目標テーマ(何を)
・達成基準(どのレベルまで)
・達成期限(いつまでに)

あれれれ、 さっきお見せした目標には、達成期限がないですね。

設計評価項目モレを1件以下にする

実は、私たちが普段、こうした目標などの指標を書く時は、何らかの項目を省略をすることがよくあります。

これを「寛容の原則」と言います。
限られた文字や言葉で伝えなければならない世界にあっては、何らかの省略が必要になりますので重要な原則といえます。
なので、前提を共有出来ている相手(仲間)の間では、要件の一部を省略することが慣例的にあります。これは、伝える情報量に制限があって省略していることも多いです。
この例なら、その部署では年度末の○年○月が達成期限だと共有されています。

 

その点を踏まえて、さきほどの目標をフルに書くと、

今期開発している○○商品の回路設計において、設計後の評価項目モレを、○年○月までに1件以下にする

 

まあ長たらしい目標記述ですね。
そのため、さきほどの「寛容の原則」を利用して、伝える時は省略する訳です。

目標作りの後に、計画作成をしますが、その段階を論理的に効果的・効率的に進めるためには、長いですが定義に沿った内容も記録しておくと良いでしょう。

 

パレート図から目標を決める

たとえば、ある製品の工程不良数を減らしたいというテーマで目標作りをしてみましょう。とりあえず、こうしたデータが得られているとします。

工程別の不具合発生数

測定の工程で、不良数が93個と1番多いことが分かります。
まずは、このデータをパレート図にしてみます。

 

工程不良のパレート図(現状)

 

こうしたパレート図の作り方にご興味のある方は、以下が参考になります。

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このように工程不良のパレート図(現状)を書くと、問題の工程がとても分かりやすくなります。どの部分を重点的に改善すべきか見えてきますね。

この例なら、1番は測定の工程 2番は作業工程です。
その事は、後の計画作りに役立ちます。

 

さて次は、エイヤッと減らしたい程度を決めます。
ここでは、半分に減らすことにしましょう。

(半分にする理由はこの後にご説明します)

 

それを、こんな感じのグラフで書いてみます。

目標の決め方の例(パレート図を使う)

取り組む目標の全体像がはっきりしてきました。

では、目標の3つの要件に沿ってまとめましょう。

・目標テーマ:工程不良を
・達成基準 :半減させて90個以下を
・達成期限 :22年12月までに実現する

 

とりあえず、今回は事例を1つ書いてみました。
機会を見てもう少し目標の事例を追加してみます。

 

3.目標作りで気をつける事

私たちが行う活動は、つねに有限の資源(リソース)で行うことになります。

なので、目標作りでも投入可能な時間(工数リソース)を考えて設定することが大切です。その際のベースラインになるのは、以前の活動の結果とプロセス成果です。


何人で、どのくらいの期間で、どの程度の改善が出来たかを振り返っておくと、およその目安として利用できます。

たとえば前回が、2人の工数で、半年かけて、不良を半減(50%減)出来た結果を残せた実績があれば、それを参考にすると良いでしょう。

また、こうした経験値から以下のような曲線で改善できることが予測できます。

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今回も、2名で活動するなら、半年の活動期間で、だいたい半分の50%を目標が妥当です。


少しストレッチ(背伸び)して60%減にするかは、周囲の求められる程度から決めます。

さらに、もっと高い改善の目標を指示されたなら、投入リソースを見直すことを要求しましょう。たとえば、倍の4名の人を投入出来るなら図からすると70%減(不良 1/3)と設定できるでしょう。

 

もし、あなたがリーダーなら、活動メンバーの評価目標は実現可能なラインで示してあげましょう。

 

また、上位の組織には長期目標として、数期先のゴールを示すことも可能となります。改善活動を継続していると確実に不良は減っていきます。

ある時期の品質不良を100%とすると、

1期目は50%減ですが、
次の期には50%×50%=25%、
3期目は50%×50%×50%=12.5%、
以下4期目は6%、
5期目は3%、
6期目は2%、
7期目は、1%を切ります。

7期継続すれば100%→1%以下になります。

「継続は力」ですね。

 

 

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4.目標作りの前提

目標を立てる前にする作業が2つあります。

 

1つめは、問題を認識して、ギャップを明らかにすることです。

目標作りの前のステップ(問題認識)

 

2つめは、そのギャップから取り組む課題を決めていくことです。

 

目標作りの前のステップ(課題と解決策の決定)

 

詳細は、以下を参照してください。

www.my-manekineko.net

 

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5.おわりに

今回は、パレート図を用いた目標の作り方をご紹介してみました。
パレート図を利用すると、仕事に優先順位付けや目標の具体化がしやすくなります。
エクセルなどを利用して簡単に図も作成できます。

多くに会社では、これから下期の計画作りに入る時期かと思います。

何かの参考になれば幸いです。

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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終わり