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毎年定期観測している「はてなブログ」の登録者数や月間ユニークブラウザ数の推移を、22年7月期通期決算報告書(9月13日付)から確認しました。ご興味を持たれたらお付き合いください。
1.はてな22年7月期
(株)はてなの22年7月期通期決算が発表されました。そこから登録ユーザー数と月間のユニークブラウザ数のページを観てみましょう。
資料は、以下のリンクから確認できます。
登録ユーザー数
FY22 4Q末とは22年7月末のことです。
ユーザー数は、1,183万人
月間ユニークブラウザ数は計測中止になっていました。
2013年以降の登録者数と、月間のユニークブラウザ数の推移をグラフにしてみました。
登録ユーザー数は、利用しなくなったアカウントも含まれています。
そこで、参考にするのは年間の増分数の推移です。
毎期末の会員数から増分をグラフにしてみました。
はてなの登録者がもっとも伸びていたのは、
18年→19年の163万人
19年→20年の164万人
の時期です。
そこからすると、21年は110万人とまずまずでしたが、
21年→22年は33万人と、伸びが鈍化しています。
実際に活動しているユーザー数は、毎年ある割合で減っていきます。1年以上続くユーザーは10%というデータもあります。
なので、新規登録者の伸びが悪化すると、
はてなのアクティブユーザーは減少に向かっていく可能性があります。
月間ユニークブラウザ数
月間のユニークブラウザ数の掲載が中止となっていました。残念です。
月間のユニークブラウザ数のピークは18年の2.25億UBでした。
それ以降、毎年減少しています。昨年が、1.26億UBでした。
22年は、データが見せられないのではないか?と疑ってしまいます。
ちなみに、月間のユニークブラウザ数とは、
月内に、Webサイトに訪れた重複のないユーザーの数。1人のユーザーが何度も同じWebサイトを訪れても1人と数えられる。ユニークな「訪問者数」を表し、Webサイトの人気や興味の度合いを判断する指標として重視される。
そこで、他の計測サイトからデータを確認してみました。ただし、こちらは通常の訪問数です。
このデータから、昨年と比較して増減の傾向を見たのがこちらです。
比較可能なデータが7,8月しかなくてすみません。ただ、このデータを見る限り、はてなの訪問数は微増しているようです。
良かった。
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2.はてなのブログ収益から観る
資料には、はてなProなどの課金の収入とネット広告の収入の状況も示されています。
これによると、ブログの売上は21年から22年では▲10%とかなりの落ち込みが見られます。
コンテンツプラットフォームの売上は、主にサービス利用料と言われる「はてなPro」の課金と、アフィリエイト広告の収入からなっています。
個人課金は伸び悩みとありますが、登録数の伸びが鈍化していることからすると、はてなProのユーザー数が減っているのかもしれません。
また、アドネットワーク広告の売上も全体から見るとマイナスのようです。
確認のため、公表されているコンテンツプラットフォームの4半期ごとの売上をグラフにしてみました。
傾向線が右下がりのグラフになっています。
この減少の理由を四半期の比較から観てみます。
例年ですと、2Qと3Qで売上が増加するのですが、22年は逆に減少しています。
さきほどのアドネットワーク広告の売上減少時期と一致しています。この点が影響しているようです。
3.おわりに
今回は、登録者数や月間ユニークブラウザ数についてデーターを確認してみました。
・登録者数の増加が鈍化している
・月間ユニークブラウザ数の計測が中止された
ことがわかりました。
はてなブログの収益性は、芳しくない様子です。
特にアフィリエイト広告の収入が良くないのは、自身の広告収入にも関係しそうで嫌ですね。
また、月間ユニークブラウザ数が計測中止になった点は残念でした。Googleの計測方法の変更とはいえ、何か代わりの指標を用意して欲しいものです。
代わりに、他サイトの訪問数を確認しましたが、昨年と比べ微増してる可能性があることが分かりました。これは、良かったです。
今回はここまでの調査となりました。後日、ゆっくり分析してみます。
おまけです。
総務省から、
令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書が8月に発行されていました。
そこから、2021年(令和3年)のブログの平均利用時間を読み取ることが出来ます。
これによると、20年から21年にかけては、24.6分→26.0分に微増していました(*^O^*)
ちょっと嬉しい。
このデータも別途、時間が取れたら内容を確認し分析してみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうした記事も読んでやってください。
終わり