健康
「腸内フローラ検査」を受診したら、短鎖脂肪酸を生み出すビフィズス菌や酪酸菌が不足気味という結果でした(^_^;) 短鎖脂肪酸は、大腸の栄養となったり、身体を守る働きがあるそうですが、私はあまり良くわかっていませんでした。そこで、短鎖脂肪酸について調べ始めました。まだ入門レベルですが、分かったことを記録がてら記事にしてみました。ご興味を持たれたら、お付き合いください。
1.腸内フローラ検査の指摘事項
今年も、腸内フローラの検査も受けました。
その時の様子がこちらです。
検査では、腸内フローラの状態を4つの指標で評価しています。
昨年より改善されているものの、その結果の中で、
短鎖脂肪酸の評価は「C」のまま
改善されませんでした(^_^;)
評価が悪かった短鎖脂肪酸の内容はこんな感じです。
ビフイズス菌の割合が少ない。(0.76%)
→この割合は、2.18%以上が望ましいのだそうです。
努力したつもりですが、全然増えませんでした(^_^;)
酪酸産菌が減少。(11.12%)
→問題なしの基準は、11.53%です。昨年はクリアしていましたが、今年は未達となりました。残念です。酪酸は、腸管内の細胞のエネルギ源。特定の疾患リスクを低減する。と書かれています。
ということで、短鎖脂肪酸について、確認していきたいと思います。
2.短鎖脂肪酸とは
食事で摂る油が、分解すると、大きく3つの脂肪酸に分かれます。
炭素数12以上の「長鎖脂肪酸」
炭素数7~11の 「中鎖脂肪酸」
6以下の 「短鎖脂肪酸」
です。
中鎖脂肪酸は、TVのCMで、健康に良いと宣伝している「MCTオイル」のことです。
そして、長鎖脂肪酸は、「オレイン酸、α-リノレン酸、DHA,EPA」などになります。
これらの脂肪酸も、気になりますが、それはまた後日勉強していきます。
さて、今回大腸フローラの検査で問題視されている短鎖脂肪酸は、お酢やバターなどから直接(食事)から摂取できるものではなく、大腸内の腸内細菌が発酵によって生み出している脂肪酸のことです。
産生される主な短鎖脂肪酸は酢酸、プロピオン酸、酪酸などで、それを作る腸内細菌の代表選手がバクテロイデス類となります。
短鎖脂肪酸をリストにしてみました。
蟻酸とか酢酸などは、油という印象がほとんどありません。
たとえば、酢酸は、普段、お酢として酢の物や運動時のスポーツ飲料に入れるなどして摂っているものです。酸っぱくてサラサラしていて油という感じでは無いですね。
そして、酪酸は…名前は知っていましたが(^_^;)何者かはまったく知りませんでした。
バターやチーズに含まれていて、特有の味わいを出している元のようです。大腸には凄く大切な存在で、腸上皮細胞の最も重要なエネルギー源になるそうです。大腸は血管からはエネルギーを得ず…腸内で作られた酪酸を栄養源にしているんだそうです。抗炎症作用などにも優れ大腸を守り育てる大切な栄養源ということでした。
3.脂肪の吸収ルート
食品として摂取した脂肪の9割が脂肪酸で出来ています。肉の脂肪、牛乳の脂肪、魚の油、植物油など、それぞれ異なる姿をしていますが、その成分はほとんど脂肪酸になります。
そして、 脂肪酸は炭素、水素、酸素が鎖状につながった物質で、体の中でだんだん短くなり、最後は、燃焼して炭酸ガスと水と熱エネルギーに変わります。
この吸収の流れを見ておわかりの通り、3つの脂肪酸は、ルートは違いますが、ほとんどが小腸で吸収されてしまい、大腸に届きません。
しかも、大腸には毛細血管がほとんどなく、栄養素は大腸内の細菌が食べ物を分解して得たエネルギだけで維持しているのだそうです。
その栄養素の元は、小腸で消化しきれなかった食べ物のカス(たとえば食物繊維)です。カスは、腸内細菌による発酵というプロセスを経て、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸に分解され、体内に吸収されていきます。
大腸内の、短鎖脂肪酸は、95%は大腸粘膜より吸収され、消化管と粘膜上皮細胞の形成・増殖を担い、粘液を分泌させるエネルギー源となります。
その他、
・腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える。
・大腸のバリアとなり大腸を保護する。
・カルシウムやマグネシウムなどを吸収しやすくする。
・大腸粘膜を刺激して蠕動運動を促す。
などの働きもあります。
加えて最近の研究で、肥満防止の役割もしていることが分かってきました。
素晴らしいぞ、短鎖脂肪酸。
4.今日のまとめ
・主な短鎖脂肪酸に、酢酸、プロピオン酸、酪酸などがある。そして、これらを作る腸内細菌の代表選手がバクテロイデス類で、ビフィズス菌や酪酸菌などが入ります。
・短鎖脂肪酸は、小腸で消化しきれなかった食物繊維をエサにして、発酵によって算生される。
・短鎖脂肪酸は、消化管と粘膜上皮細胞の形成・増殖を担い、粘液を分泌させるエネルギー源となる。
概要は大体こんな所です。
短鎖脂肪酸を増やす為に心がけることなどは、また近いうちにまとめてみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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終わり