まねき猫の部屋

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理系は体脂肪の仕組みからダイエットに入る-消費エネルギー編

ダイエットも科学だ。

体脂肪が増減する仕組みは消費エネルギーの差

理系がダイエットするなら論理が欠かせませんね。

たとえば、体脂肪を減らす基本公式は、

熱力学の第一法則(エネルギー保存則)から、

 摂取エネルギー消費エネルギー  体脂肪減

が導けます(^^)

また、この式を展開すると、

食事や運動の仕方も

数式などから合理的に導けます。

興味を持たれたらご覧ください。

 

 

目次

この記事は2018年8月10日の内容をリメイクしたものです。

 

良かったらこんな記事も読んでください。 

www.my-manekineko.net

 

1.ダイエットは熱力学の第一法則に従う

理系は、頭で理解しないとダイエットへの意欲が沸かないらしいです(^_^;)

そこで、ダイエットにまつわる基本原理と数字をまとめてみました。

 

まずは、ダイエットの基本原理です。

熱力学の第一法則(エネルギー保存の法則)がダイエットを導きます。

 

摂取エネルギー消費エネルギーで、

体脂肪が減ります。

実にシンプルですね。

 

おわかりのように、

摂取エネルギーとは、食事や飲酒で身体に取り込むエネルギーのこと

消費エネルギーとは、基礎代謝や運動で消費するエネルギーのことです。

 


一方、
摂取エネルギー消費エネルギーになると、
余剰エネルギーが体脂肪に変換されて身体に溜まります。

体脂肪が増減する原理はシンプル



 

体脂肪を理解する

ここで扱う体脂肪は、白色脂肪細胞のことです。

白色脂肪細胞は、身体におけるエネルギーの貯蔵が役割になります。

 

その概要は次の通りです。

白色脂肪細胞の構造と写真特徴

 

体脂肪は、1kg当たり約7200Kcalのエネルギーを持ちます。

 

脂肪1kgは、約9000kcalのエネルギーを持ちますが、
体脂肪は約20%の水分を含むため

9000×0.8=7200(kcal) 

となります。

 

 

ちなみに、白色脂肪細胞の寿命は、約10年と長いです(;゜ロ゜)

ダイエットしても、脂肪細胞がすぐに無くなる訳ではありません。

脂肪細胞内の脂肪滴と呼ばれる油の体積が小さくなってやせて見えるのです。

一方、余剰エネルギーの供給が続くと脂肪細胞が分離して数が増えてしまいます。

恐ろしい(;゜ロ゜)

 

例えば、1日の

摂取エネルギーが、2400kcalで

消費エネルギーが、2160kcalだったとすると

 

余剰エネルギーが

2400-2160=240(kcal)

となり

240÷7200=0.033(Kg)

つまり、

1日で約33gの脂肪が蓄積します。

 

たいしたことが無いように思いますが、 

この状態が1ヵ月30日続くと…

30×0.033=約1kg

約1kgの体脂肪が付くことになります(;゜ロ゜)

 

1kgの体脂肪は、

実際にお腹に付くとつまめるほどの量になります(;゜ロ゜)

 

お腹の脂肪をつまむ女性

 

反対に、1日の

摂取エネルギーが、2160kcalで

消費エネルギーが、2400kcalだったとすると

 

1ヵ月で約1kgの体脂肪が落ちることになります。

そのペースを維持できればシックスパックも夢ではありません。

  

ダイエット後

 

体脂肪を減らす原理はとてもシンプルでした。

 

消費エネルギーを効率的に増やし

摂取エネルギーを合理的に減らすことで

ムリなくムダなく進めていきたいものです。

 

次は、消費エネルギーについて確認してみましょう。

 

脂肪細胞の詳しいことはこちらの記事からどうぞ 

www.my-manekineko.net

 

 

2.消費エネルギーを増やす

消費エネルギーの内訳を確認します。 

消費エネルギーの内訳

消費エネルギーは次の3つから構成されます。

基礎代謝
②DIT(食事誘発性熱産出)
身体活動消費

 
消費エネルギー=基礎代謝+DIT+身体活動消費
ですね。

 

消費エネルギーの内訳

 

基礎代謝

基礎代謝は、生命を維持するための最低限のエネルギー消費のことです。

身体を動かさない状態におけるエネルギー量です。

消費エネルギー全体の60~70%を占めると言われます。


1日の基礎代謝量は、

成人男性でおよそ1,300~1,500kcal
成人女性でおよそ1,100~1,200kcal

と言われています。

 

が、実際は体格や筋肉の付き方でけっこうバラつきます。

 

そこで、各人の基礎代謝量を、

除脂肪量(体重ー体脂肪量)から求める方法があります。

 

体重と除脂肪量の関係を体組成の成分図で示す

 

最近の体重計は、体脂肪率が測れます。

ダイエットを目指すなら、まずはこの数値を把握しておきたいものです。

ぜひ測ってみましょう。 

 

もし、お持ちで無ければ市町村やジムなどの体組成計を利用するのもいいかと思います(*^O^*)

最近の健康ブームで精度の高い体組成計が置かれています。

 

ダイエットをやると決めているなら、体組成計は手元に置かれるとGoodです。

今は3000円前後で色々な機能の体組成計が入手できます。

 

オムロン 体重・体組成計 カラダスキャン ホワイト HBF-214-W

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基礎代謝量の計算

除脂肪量(体重ー体脂肪量)がわかれば、


カニンガム」の式から自分の基礎代謝量が計算できます。

 

カニンガムの式

REE=21.6×FFM(除脂肪量)+370

 

私の場合を例に計算してみましょう。


私の体重は63.4kgで、体脂肪率は16.5%です。

この表では、すでに体脂肪量が10.5kgと書かれています(^_^;)

インボディー体組成計の計測結果

出典:ジムのインボディーで計った私の体組成値の一部

 

体重×体脂肪率から体脂肪量を計算しましょう。

63.5(kg)×16.5(%)=10.4775(kg)となります。

 

体脂肪量を10.5kgとして除脂肪量を求めます。

63.4kg-10.5kg=52.9kg

 

基礎代謝を計算します。

REE=21.6×52.9+370
     =約1513kcal

 
基礎代謝が約1513kcal

と分かりました。

 

なお、体重と身長、年齢、性別から求める方法もありますが、

筋肉量を考慮していないので、精度が低いのでお勧めしません。

 例

国立健康・栄養研究所による式
男性:(0.0481×体重+0.0234×身長-0.0138×年齢-0.4235)×1000/4.186
女性:(0.0481×体重+0.0234×身長-0.0138×年齢-0.9708)×1000/4.186

私の例 体重63.4kg 身長1655.5cm 年齢65歳

(0.0481x63.4+0.0234x165.5-0.0138x65-0.4235)x1000/4.186=1338.2(kcal)

標準的な体脂肪率の人を想定しているので、低めに数値が出る

逆に脂肪の多い人は大目に出ます。

 

②DIT(食事誘発性熱産出)

DITとは、食事誘発性熱産出のことです。

(DIT:Diet Induced Thermogenesisの略)

舌を噛みそうなので以下DITでいきましょう。

 

食事をすると、食べたものを消化しようと臓器が一生懸命に働き出します。

臓器が動くことで消費するエネルギーをDITと呼びます。

 

よく、食事後に身体が熱くなることがありますね。

あれです。

 

DITは、消費エネルギーの10~20%と言われています。

ここでは、低めに10%としましょう。

仮に、基礎代謝が全体の70%で約1500kcalとすると

10%は、

1500÷7=214(kcal)

となります。

 

なお、

この値DITをさらに上げるポイントは以下になります。

もし、+10%出来ると倍の、214が428kcalに増やせます。

 

ポイント

・よく噛んで食べる

・タンパク質の多い食材を取る

・暖かいもの、香辛料の利いた食事にする

・お茶やコーヒーを飲む(カフェインが有効)

・朝食をしっかりと摂る

 

 

身体活動による消費

  家事や日常の生活を送っても消費エネルギーが増加できます。

さらに余裕があれば、運動やスポーツで消費エネルギーが増やせます。

こうした、①基礎代謝と②DITを除く、

もろもろのエネルギー消費を身体活動による消費と言います。

 

およそ消費エネルギーの20~30%を占めると言われます。

仮に20%とすると、基礎代謝が1500kcalなら、

428kcalになります。

結構なエネルギー量になりますね。

 

もう少し具体的に見ていきましょう。

 

たとえば、

積極的に家事をしたときの消費エネルギーは、以下の通りです。

家事をしたときの消費エネルギー一覧表

 参照: 消費カロリー早見表|活動量計カロリズム|株式会社タニタ

 

私のような体重約60kgに人が、掃除機を15分かけると39kcal消費します。

皿洗いで、24kcal

といった具合ですね。

 

家事を小まめに行うと、ちりも積めれば結構な消費エネルギーになります。

 

日常の活動では、こんな感じです。

日常の活動での消費エネルギー一覧表

 参照: 消費カロリー早見表|活動量計カロリズム|株式会社タニタ

 

 

 

それ以外のスポーツや運動の例は後半に載せておきます。

 

平時の消費エネルギーを求める

消費エネルギーの個別の要素について確認してきました。

 

ここまで求めた、平時の消費エネルギーを足してみます。

 

私の例からすると

基礎代謝 1513kcal

②DIT    216kcal(1513÷7)

身体活動     428kcal(1513÷7×2)

合計    2157kcal

となりました。

 

ここ1ヵ月の体重増減が無ければ、
今のあなたの生活における摂取エネルギーも

大体2150kcalと考えて良いでしょう。

 

一方、ここ1ヵ月で1kg太ったとすると、

1日に240kcalが脂肪となっているので

摂取カロリーが、2150+240=2390kcal

になっていると推定されます。

このように摂取エネルギーを想定したら、

 

これから、ダイエットをして

体重を1kgを1ヵ月で減らすには、

摂取エネルギー<消費エネルギー

とした上で、エネルギー240kcal分を

 

①消費カロリーを増やす

②摂取カロリーを減らす

③両方を行う

の3択で工面することになります。

 

運動好きの人や、小まめに動く人なら①

運動の苦手な人や生活上中々動けない人は②

両方できそうなら、③で楽に体脂肪を落とせそうです。

 

 

今週は、
体脂肪の理解と
消費エネルギーの色々な数値を見てきました。

 

次回は、摂取エネルギーの減らし方や、

消費エネルギーを高める筋肉の増やし方をお届けする予定です。

 

 

 

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 3.今日のまとめ

 

・摂取エネルギー<消費エネルギーで体脂肪が減る
・消費エネルギーは、
 ①基礎代謝
 ②DIT
 ③身体活動消費
 の足し算

・自分の除脂肪体重を知ると基礎代謝がわかる

・DITを増やす食べ方をしよう

・家事や生活の中で消費エネルギーは増やせる

・今の摂取エネルギー量も推定してみよう

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

終わり