コロナが早く終息して、外で自由に活動できるようにようになりたいものです。
まずは、健康を維持するために水分をしっかり摂りましょう。
身体は55~60%が水分で出来ています。
そんな身体を構成する大切な水について、
基礎的なポイントをまとめてみました。
良かったらご覧ください。
2018年8月17日の記事を新たに編集し直したものです
こうした記事も書いています。
身体の55~60%は水分
成人の身体は、
女性で約55%、
男性の約60%は
水分と言われています。
体重が60kgの男性だと、水分が36kgとなります。
けっこう多いですよね。
水が、身体に重要な要素と言われる所以です。
女性の水分率が少ないのは、身体を守るため脂肪が多いためだそうです。
身体の水分の割合
その水分が60%の男性の場合、
筋肉や脂肪にある水分である
細胞内水分が40%
血液や細胞の間を潤す細胞間液などの水分が、
細胞外水分が20%
となっています。
また、身体の部位別に見ると、
筋肉=80%
脳=80%
脂肪=20%
が水分です。
このように
筋肉の水分量が多いことや
脂肪の水分量が少ないことが
健康な生活を送ることや
筋トレやダイエットのやり方にも影響してきます。
身体の水分量を測る
できれば、身体の水分量を知っておくこともお勧めします。
最近の体重計には、水分も測れるものがあります。
たとえば、このタイプは約3,000円弱ですが、
水分を含めて身体の基礎データを計測できます。
加えてスマホと連動してデータを管理できます。
買わないまでも、
とりあえず計測したい場合は、
計ってくれる所に行って計測してみましょう。
インボディ(InBody)で測る
最近は、「インボディ(InBody)」という体成分分析器で計測サービスする場所が増えてきました。
測定することで、データを見える化できます。
インボディは、近くの市町村の施設やジムに備え付けてあることが多いので確認してみましょう。
「インボディ 自分の市町村名」で検索して探してみてください。
これは、私の体成分をインボディで測ってもらった結果です。
通っているジムで測りました。
水分量が38.9Kg割合が61.3%とほぼ平均値でした。
他、筋肉量や体脂肪、ミネラル(骨量)などの値も出してくれます。
InBody(インボディ)で測定する時の様子はこんな感じです。
測定は、身体の部位を5つに分けて微少な高周波電流を何パターンかの波長で測っています。シビれたりはしないのでご安心ください。
ちなみに、先ほどの市販の体重計も基本原理は同じです。
私が勝手にインボディの測定原理を推測したのがこちらです。
こうした身体の部位別の数値を知っておくことで、健康状態を見える化できますね。
筋肉と水の関係
身体の大切な構成要素である筋肉と水の関係も押さえておきます。
まずは、筋肉の構造を確認します。
一般的に筋肉というときは、骨格筋を指します。
(他には、内蔵の筋肉:平滑筋や、心臓の筋肉:心筋などがあります)
この骨格筋は、太さ約1ミクロン、長さ2ミクロン程度の筋原繊維の集まりから出来ています。
(1ミクロンは、1mmの1000分の1)
ちなみに日本人の髪の毛の太さは、約50ミクロンと言われています。
筋原繊維は、けっこう細いですね。
パンプアップとは
この筋原繊維は、筋トレをすると水分を溜め込んで、一時的に肥大化します。
これをパンプアップといいます。
激しい運動をすると、筋肉の中に乳酸などの酸性物質が溜まってきます。そのため、運動直後は筋肉内が酸性状態になります。
筋肉はそれを中性状態に戻そうと、外の水分(血漿)を筋肉内に取り込みます。
こうして筋肉が一時的に水分を多く含んだ状態になることを、
パンプアップと呼んでいます。
このように筋肉と水は、深~い関係にあります。
さて、
こうした状態は数10分で元に戻ります。
そのまま太い状態が維持してくれると嬉しいのですが、残念ですが、そうはいきません(;゜ロ゜)
1回の運動では、筋肉は太くならないのですね。
とはいえ、
こうしたトレーニングを続けると太い筋肉になることを、つかの間、私たちに見せてくれる嬉しい現象でもあります。
この姿を実現するために頑張りたいモノです。
超回復
ちなみに、実際の筋肉肥大は超回復という筋トレのサイクルを利用します。
この肥大化は、パンプアップとは異なる現象ですが、図で簡単にご紹介しておきます。
参照:筋肉の図「中外製薬 からだとくすりのはなしより」他を元にまねき猫が作成
https://chugai-pharm.info/medicine/karada/karada020.html
さて、運動をすると、
こうした水との関係が色々出てきます。
たとえば、
筋トレの運動パフォーマンスを維持・向上させるにも水を摂ることが役立ちます。
体温の上昇を防ぐ
運動をすると筋肉から熱が出ます。
これは、筋肉を動かすのにエネルギーが消費されるからですが、
そのエネルギーはほとんど熱となって出ていきます。
ブドウ糖
C6H12O6 + 6O2
→ 6CO2 + 6H2O + 679kcal(熱)
こうした発熱を下げてくれるのが、汗です。
運動すると汗が出ますね。
この汗、すなわち水分が蒸発して大量の熱を奪ってくれます。
これを気化熱(蒸発熱)といい、
25度の場合で、水1cc(1g)で0.584kcalになります。
身体は、体温が2度上昇すると体調が悪くなります。
水分が不足していると、汗が出ず体温が上昇してしまいます。
熱中症はその典型的な例ですね。
運動中の体温上昇はパフォーマンス低下を引き起こします。
ある研究では、体重の2%脱水で,非脱水条件と比較して運動持続時間は22%減少し,VO2max は10%低下したという報告がされています。
注:「VO2MAX」は、運動中に体内に取り込まれる酸素の最大量のことをいい、この最大酸素摂取量は「有酸素運動能力」を意味し、全身持久力の指標の1つです。参照:からだプロ
運動したら、水分をきちんと摂って体温上昇を防ぎたいモノです。
出典:写真AC フリー素材 以下の写真も同じです。
栄養補給や老廃物を体外へ出す
エネルギー元となるブドウ糖や脂肪酸、酸素の他に、成長ホルモンや筋肉の補修に必要なアミノ酸などを運んでくれるのが血液です。
さきほどの図にもあるように、この血液は90%が水分です。
運動に必要なエネルギーだけでなく、
筋肉の修復や肥大化のためのアミノ酸をしっかり届ける
ために水分が必要となります。
しっかり補給しておきたいものです。
また、
運動によって出来た老廃物や過剰な水分を運んで体外に排泄する役割
もしてくれます。
さきほどの筋トレをして筋肉がパンプアップする原因となった乳酸も体外に運び出してくれます。
この乳酸は過剰に筋肉内に溜まると、足がつるなどの原因にもなります。
水分の不足による身体の変調
1%の不足で喉の渇きを感じ、
約2%の水分が失われただけで、食欲不振などの不快感が出ます。
さらに、約6%の不足では、頭痛・眠気・よろめき・脱力感などに襲われます。
10%の不足で、筋肉のマヒ・循環不全・腎不全に
それ以上では、意識が失われ、
20%の不足で死に至るという報告があります。
参考:日本予防医学協会 健康づくりかわら版 2018年6月号より
水分の不足には十分注意しましょう。
では、
こうした水が身体にどのくらい入り、出ていくかも見てみましょう。
スポンサーリンク
身体に入る水と出ていく水
食事などで摂った水分は小腸、大腸で吸収され、体内で代謝され血液に乗って体中を循環し、各細胞に栄養分や酸素を供給する役割を担います。
そして、
体内で代謝に利用され腎臓から尿、
消化管から消化液として、
肺から呼気として、
さらに皮膚から汗として体外に出ていきます。
身体に入る水
一般的には、
食物から約600mℓ
飲み物から約1,500mℓ
代謝水から約200mℓ
の合計2,300mℓの水分が体内に取り込まれます。
この代謝水とは、
体内で糖や脂肪が燃焼すると、
エネルギーと共に水(H2O)と二酸化炭素(CO2)が出来ます。
この時に出来た水分を代謝水といいます。
代謝水生成の例
ブドウ糖(グルコース)
C6H12O6 + 6O2
→ 6CO2 + 6H2O + 679kcal
ブドウ糖100gから、60gの水ができる
体脂肪(パルミチン酸)
CH3(CH2)16COOH + 26O2
→ 16CO2 + 16H2O + 2395kcal
パルミチン酸100gから、113gの水ができる
出ていく水
一方、出ていく水は、
呼吸で約400mℓ
皮膚からの蒸発約600mℓ
尿と便が約1,300mℓ
と、こちらも合計が2,300mℓとなり、
出て行く水とバランスします。
人は、食べなくても水と睡眠さえ取れれば2~3週間は生きていられると言われますが、水を摂らないと4~5日で、命を落とすことになります。
水分をしっかりと摂っていきたいですね。
水の摂り方
水の飲み方にもコツがあります。
身体は大量の水を一度に吸収することができません。
1回あたりに飲む量は、約200ml前後、およそコップ一杯分が良い。
しかも、運動時は、もっと小まめに一口ずつ飲むのがお勧めです。
喉の渇きを感じる前に、定期的に補給しましょう。
なお、一日の水分補給のサイクルはこんな感じになります。
時間を決めて飲んだり、運動中や食事の前後、起床時や就寝前などにこまめに飲んでいきましょう。
スポーツなどでたくさん汗をかいた時には、スポーツ飲料のような塩分やミネラル、糖分が入ったものが適しています。
私は、運動時には赤シソジュースをスポーツドリンクに加えて飲んでいます。
クエン酸や酢酸、糖分の補給になります。
(最近のスポーツドリンクにはカロリーゼロのものがありますが、激しい運動をする時は糖分の入ったものが良いそうです。糖が不足すると筋肉中のアミノ酸をエネルギーとして使ってしまい筋肉が細ります。糖を補給すると筋肉の維持に役立ちます)
昨年、赤シソジュースを作ったときの記事はこちらです。
まとめ
・身体の約55~60%は水分で出来ている
・筋肉の80%は水分
・筋トレをすると水で筋肉がパンプアップする
・筋トレ時の体温調整にも水分が役立っている
・不足すると栄養補給や老廃物排出が困難に
・水分を適切に摂ると運動機能の向上になる
・1日に、2,300mℓの水分が体内に入ってくる
・呼吸、汗、尿や便から2,300mℓが出て行く
・水分はこまめに摂ると吸収されやすい
・クエン酸や酢酸の入ったドリンクが有効
以上です。
こんな記事も書いています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
スポンサーリンク
終わり
よろしければ、読者登録をお願いします。