低GI食品と低GL食品を知る
ご訪問ありがとうございます。
糖質制限ダイエットが流行っていますね。
血糖値の上がりにくい低GI食品が人気です。
例えば、食パン(GI値91)よりライ麦パン(GI値58)が健康とダイエットに良いと言った感じです。
で、すいかは高GI値(72)だから食べない。
人参(80)もGI値が高いから控える(・_・;
しかし、これには違和感があります。たとえば、スイカはほとんどが水分(89.6%)で糖質(6.8%)が少ない食品です。カロリーも37kcalしかありません。
そんな疑問から注目されているのがGL値です。
GI値と糖質の割合も考えた指標です(*^O^*)
そんなGI値やGL値について書いてみました。
お時間があったらお付き合いください。
作成2019年7月8日 更新2021年10月15日
主食のGI値について最新のデーターを調べた記事です。合わせてご覧ください。
GI値とカロリーの関係を知る
GI値とは、グリセミック・インデックス(血糖指数)の略になります。
このGI値は、食品に含まれる糖の吸収速度を血糖値から得る指数です。
人の基本栄養素であるブドウ糖(グルコース)の吸収割合を100とした時のそれぞれの食品の吸収の程度を表したものです。
GI値の判断の目安は以下の通りです。
高GI食品 70以上の食品
中GI食品 56~69の間の食品
低GI食品 55以下の食品
GI値とカロリーの関係を図にしてみました。
注:チョコレートのGI値が改訂されたので、変更しています。(2021年10月15日)
たとえば、
フランスパンはGI値が93と高GI値食品です。
100gのカロリーは、279kcal(食品成分表)
それに比べて、ライ麦パンはGI値が58でカロリーが264kcalとなっています。
カロリーはほぼ同じですが、血糖値の吸収の程度が半分くらいと身体に優しい。
低GI値の食品を見てみましょう。
マヨネーズはGI値15 カロリーが686kcalです。
なんと、バターもGI値30(カロリー745kcal)と低GI値食品になります。
カロリーは高いですが、糖質制限の対象に当たらない食品になります。
豆乳(23)、寒天(12)、落花生(28)などはなんとなく納得できる食品ですね。
こうした低GI値を明示している補助食品も出始めました。
たとえばソイジョイ
アップル味が19±2
レーズンアーモンドが28±4
なお、大塚製薬のソイジョイのページには低GI食品としか書かれていません。
載せると一層売れそうな気がしますが…
いまは色々な味のバリエーションが出回っています。
もしかして測定が大変なのでしょうか?
どうやって計算するか、見ていきましょう。
GI値の求め方
GI値は、その食品を食べて血糖値が上昇し元の値に下がるまでの様子を観察します。
基準は、ブドウ糖(グルコース)でその変化の様子を100としています。
まずは、ブドウ糖を50g食べたときの血糖値のグラフをご覧ください。
参照:日本ダイエットスペシャリスト協会(JDSA)資料5からデータを引用
そして、その血糖値の変化から総面積を求めます。
計算の仕方はこんな感じです。
上がり始めの①と終わりの⑦は三角形の面積を求める式で出します。
そう、あの底辺×高さ÷2です。
この例①だと底辺が15で、高さは(118-86)の32なので、15×32÷2=240となります。
それ以外の②から⑥は台形の面積を求める式を使います。
結果として5648という面積が求まります。
なお、測定は使用する食品の炭水化物の量が50グラムになるように食べます。
例えば、炭水化物が50%の食品なら100グラムを食べて測定します。
(実は、ここがGI値の泣き所)
五穀米は糖質割合が35.6%なので、約140グラムを食べて測定します。
五穀米の総面積は3149でした。
GI値を求めます。
結果は、
3149÷5648=56となりました。
公開されている指標一覧には、五穀米のGI値は55と書かれています。
ほぼ計算結果が一致しました。
始めに紹介したGI値とカロリーの図に乗せた食品のGI値やカロリー、糖質割合、GL値の表をつけておきます。
成分表も改訂しました。2021年10月15日
なお、大塚製薬のHPには、シカゴ大学の一般食品のGI値が詳しく載っています。
ご参考まで
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GI値の問題点
すいかや人参はGI値が高くて食べてはいけない食品と言われています。
本当にそうなのでしょうか?
スイカの例で見ると、スイカの糖質割合は9.5%です。
つまり、100gで9.5gとなります。
GI値を求める時は、50gの炭水化物を摂取して計算します。
ということは、50÷0.095=526なので、
スイカを526g摂らないといけません。
だいたいこのくらいの量です。
参照URL
スイカのカロリー グラムのわかる写真館 | 簡単!栄養andカロリー計算
男性ならいけそうですが、女性だとどうでしょう?
食べられるのは、半分くらいかも…
人参はもっと凄いです。
人参の糖質量は100g当たり8.4gです。
ゆでた人参を595g摂らないといけません。
皮をむいた大の人参を4本食べる⁈
そんな量を実際の食生活では摂りませんね。
また、ダイエットではまず食べないじゃがいもはGI値が90と高GI値食品です。
しかし、糖質量は17.3%しかありません。
なので、GI値で見るときの摂取量は289gになります。
中で3個!
まあ、そんな量は食べないでしょう(^_^;)
低GI値の食品はそのまま信じて食べて良いとして、高GI値の食品だからといって食べないのは、少々やりすぎの感があります。
そんな観点から、GL値が注目されています。
新しい指標 GL値とは
GL値とは「Glycemic Load(血糖負荷)」の略です。
GI値の泣き所である糖質の少なさも考慮して、作成された指標です。
GL値は、
(食品の糖質割合(%)× GI値)/100
で求めます。
たとえば、スイカはGI値が72で、糖質割合9.5%なので
9.5×72/100=6.8
スイカのGL値は6.8となります。
GL値の判断基準は、
高GL食品 20以上の食品
中GL食品 11~19の間の食品
低GL食品 10以下の食品
となります。
スイカは低GL食品に変わりました(^^)
GI値が高い食品をGL値でマッピングし直したのがこちらになります。
GL値の図表も2021年10月15日に改訂しています。
すいか、人参が低GL食品に位置づけされます。
普通に食べる分には高GI値食品でも低GL値の食品なら大丈夫そうです。
ジャガイモもGL値で見ると、15.6と中GL食品になります。
さすがに、フランスパンやビーフンは高GL食品に位置しています。
いかがだったでしょうか?
今までのGI値だけに頼る食生活では、飽きて長続きしないと言う例が多いようです。
これからの糖質制限にGL値も活用してみると、食生活にバリエーションが広がります。
GI値さえわかれば、食品の糖質量から、GL値は自分で計算できます。
普通の食品には、大体糖質量が書いてありますし、無い場合は
文部科学省の食品成分データベースからも入手できます。
活用して見てはいかがでしょうか?
まとめ
GI値とは、グリセミック・インデックス(血糖指数)の略
食品に含まれる糖の吸収速度を血糖値で測定して得る指数
高GI食品 70以上の食品
中GI食品 56~69の間の食品
低GI食品 55以下の食品
上手に用いれば、糖質制限の目安になる
しかし、糖質量の割合が少ない食品の中には違和感のある食品もある
例 スイカ、人参
そこで、GL値が検討されている
GL値とは「Glycemic Load(血糖負荷)」の略
(食品の糖質割合(%)× GI値)/100で求める
糖質の少ない食品はGL値も参考にすると良い
最後まで読んでいただきありがとうございました。
体脂肪についての記事はこちらになります。
終わり
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