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人は、物心が付く頃から会話しているのに、
コミュニケーションが思うようにいかないと感じることもありますね。
しかも、学びを深める機会もそう多くありません。
そんなあなたにコミュニケーションの基本を再認識する機会になればとまとめてみました。成長のヒントになれば幸いです。
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1.コミュニケーションの要素
コミュニケーションは、人間関係を形成する上でとても重要な役割を果たしていますね。
そのコミュニケーションの構成要素を再認識してみましょう。
基本的な構成要素は、次の4つになります。
・送り手
・受け手
・メッセージ
・チャネル
それぞれの詳細を確認してみます。
送り手
送り手とは、言うまでもなく「情報を伝達する側」になります。
送り手が持つ、言葉の知識や話し方のクセ、表現の力によって、送る情報の質が決まります。
特に、話し方のクセや表現力は伝達の効率に大きな影響を持ちます。
受け手
受け手は、送り手からのメッセージを受信して、その情報を符号として解読して受け取り反応する側になります。
こちらも、受け手の言語の知識や聴き方のクセ・聴く力によって受け取れるメッセージの質が決まります。
受け手は、返信する時は、送り手としての役割も担うことになります。
メッセージ
送り手が、伝えたい情報を符号化した符号の集合体のことです。
直接な対面の場では、言葉や感情で伝えられるものです。
離れている場合は、文字などに変換されたものを言います。
チャネル
メッセージを運ぶ経路のことです。
言葉や感情であれば、音声や身体の動きがチャネルになりますし、
文字であれば、スマホの通信機能で運ばれる伝達ルートを指します。
私たちは、こうした4つの構成要素の組み合わせでコミュニケーションを行っており、その状況がコミュニケーションのやりとりを変えていくことになります。
しかし、私たちの力は有限なので、限られたこれらの要素をその場に合わせて選んでコミュニケーションをしていくことになります。
そのため、伝えられることには限界もあります。
2.言葉の限界
言葉によるコミュニケーションの限界を、コミュニケーションの構成要素から説明してみましょう。
下の図をご覧ください。
たとえば、私の頭の中に話している時に浮かんだことの全体をAとします。
この例では、りんご園でリンゴが沢山実った様子を思う浮かべたとします。
私はその中のBを話したいと思いました。
図のリンゴの部分です。
そこで、話したいBから、更に伝えたいことCを選びます。
その選んだCはイメージなので、それに合う言葉を探します。
それを符合化といいます。
私の持つボキャブラリーからもっともふさわしいものを選んで出来たのがDの言葉となります。
たとえば、「赤いリンゴ」です。
そう頭の中に浮かんだことで、言葉になるのはDだけなのです。
しかも、Dが、受け手にそのまま伝わるとは限りません。
Dは、受け手の理解の仕方Eによって変化します。
伝えたかった情報Dと相手が受け取った情報のイメージEと重なった部分が、
実際に伝わった情報Fとなります。
言葉を使ったコミュニケーションは、大変な作業を瞬時に行って進んでいるのですね。
3.メラビアンの法則
コミュニケーションは、言葉だけでなく、表情やしぐさといった言語以外から伝わるものが多いと言われています。
アメリカの心理学者、メラビアン先生が、UCLAの学生を対象に印象実験をしました。その結果から、人は顔の表情や態度という視覚情報から印象を55%得ているという結果が出ています。
言葉そのものからは、わずか7%だそうです。
声の特徴(どなり、甘えた、詰問調)の方が、38%と高い値となっています。
このメラビアン先生の結果は、言語が7%と低すぎて、信憑性を疑ってしまいます。
しかし、ハードウィステル先生の研究でも、言語は35%、残りの65%は話しぶりや動作、ジェスチャーによって伝えられる事件の結果が出ています。
言語だけでは、いいたいことは伝わらない。
ということは、肝に銘じておきたいものです。
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4.質問を活用する
発信しただけでは、十分に伝わられない様子がおわかりいただけたかと思います。
そこで、こうしたコミュニケーションでは、質問を活用することが有効です。
受信の時であれば、相手が話したことについて
(こういったことを話したんだね)と受けとったことを言葉で返してみる。
発信した後なら、相手の表情を見て、そのしぐさから
閉じた質問や開いた質問で(わかってくれた?)ことを確認することになります。
こうした質問の仕方を整理してみました。
始めに質問力を確認しておきます。
「質問することによって、情報、考え、気づき、意欲、行動、信頼などを引き出す力」
といわれています。
*開いた質問と閉じた質問
質問は、相手の答え方から
開いた質問(オープンクエスチョン)
と
閉じた質問(クローズドクエスチョン)
に分けられます。
開いた質問とは?
相手に自由に答えてもらう質問です。
たとえば、「昨日はどんなことをしましたか?」と聞く質問です。
相手の考えていることを引き出したいときに用います。
とはいえ、相手がまだ心を開いて無いときや、
会話が始まった時に用いると相手はなかなか答えられないことがあります。
そのため、多くは閉じた質問の後に開いた質問をすることが有効です。
閉じた質問とは?
相手に答えを制限して答えてもらう質問です。
たとえば、
「昨日の夜は、外出しましたか?」
相手は、「はい」か「いいえ」で答えることになる質問です。
また、返答に制限をかけて
「昨日の夜は、家にいましたか?外出しましたか?」
というように選択して答えてもらう質問の仕方もあります。
閉じた質問は、答えやすいので、事実の確認や、相手の意思や考えを端的に引き出す、あるいは、初めての方と会話の取っ掛かり見つける時などに活用できます。
また、1対1の場では、アイスブレークという会話のはじめに用いたり、相手の思考を会話の目的に引き戻す時などに用います。
次は、質問を時間の軸で分けて行う方法です。
過去質問と未来質問があります。
過去質問とは?
文字通り過去を問う質問です。
発生した事実を確認したり、過去の行動を整理するときに用いる質問です。
少し複雑になりますが、5W1Hで問う質問もここになります。
「どこで、誰と、どうして、どうやって、どんなことをしたのか?」
「ど」で始まる質問なので「Dで始まる質問」などとも言います。
こうした質問は、責められているような感じを持ったり、詰問されているようなるので使うケースを慎重に検討する必要があります。
また、問題が発生したときに、「なぜなぜ分析」という原因を深掘りする時には、こうした過去質問を多く利用します。
未来質問とは?
文字通り、質問が未来形の言葉を含む質問です。
例「〇〇は終わりましたね。次は何をすればいいでしょう?」
といった具合に、
受け手の可能性を引き出したり、行動を考えてもらうときに有効です。
未来を語ってもらうのは、相手も受け入れやすい質問です。
最後にコミュニケーションの4つの力についてご紹介します。
コミュニケーションは、
双方向なやり取りなので、発信と受信があります。
また、
言葉を用いた論理的なコミュニケーションだけでなく、感情を表情や身振り・手振りによって伝える非言語コミュニケーションもあります。
つまり、
言語中心の
①論理的な発信
③論理的な受信
と
非言語が中心の
②感情的な発信
④感情的な受信
の4つの力を用いてコミュニケーションしていることになります。
また、この4つは話すシーンも異なります。
論理的な発信や受信は、
プレゼンテーションや会議、授業などで使われることが多い世の中の仕組みに沿ったコミュニケーションです。
一方、感情的な発信や受信は、
パートナーとの喧嘩であったり、好意を寄せる相手との自然なふれあい、期待との乖離からのクレームなど、日々の会話の中で頻繁に発生する本能的なコミュニケーションです。
今あなたが会話している相手との状況に応じて4つの力を使い分けていきましょう。
自分がどの力がうまく使えるか、苦手かを知っておくだけでも、相手とのコミュニケーションを改善するヒントになります。
5.まとめ
基本的な構成要素は、次の4つ
・送り手
・受け手
・メッセージ
・チャネル
言葉によるコミュニケーションには限界がある
実験では言葉で伝わるのは7%とも言われる
質問を活用することが有効
コミュニケーションの4つの力をシーンに応じて活用する
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終わり