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問題の種類を見極めて解決を早める

 問題の種類は4つ

問題の種類を認識して解決を早める


問題解決は、問題の種類を正しく認識し、それに合った手順を踏むことが大切です。 

問題の種類は、定義から4つに分けられます。

自分の抱える問題をすばやく見定めて、

ポイントを押さえた問題解決を進めてみましょう。

4つの問題とその解決手順をまとめてみました。

良かったらご覧ください。

 

目次

 

 

1.4つの問題とは

問題の種類を、問題の定義に沿って分けてみます。

まずは、問題の定義を確認してみましょう。

 

問題とはあるべき姿と現状のギャップをいう

 

問題とは、

あるべき姿と現状のギャップを言います。

 

この定義から、問題の種類は4つに分けられます。

 

 

あるべき姿が

見えている」か

見えていない」か

現状が、

 健在化している(見えている)
 潜在化しているか(見えていない)

の4つで区分します。  

問題の種類を定義に沿って分けてみる

 

こうしたタテとヨコの2元に分ける手法が人の理解には一番都合が良いそうです。

 

さて、4つの問題を観ていきましょう。

 

まずは、

現状とあるべき姿の両方が「見えている」

発生型の問題

 

次が、

現状は「見えている」が、

あるべき姿は「見えていない」

設定型の問題

 

3つ目は、

現状は「見えていない」が、

あるべき姿は「見えている」

暗黙型の問題

 

最後の4つ目は、

現状もあるべき姿も「見えていない」

創造型の問題

 

となります。

 

それぞれの詳細を確認していきましょう。

 

2.発生型の問題

 発生型の問題は、

「あるべき姿」が具体的に設定されていて、
かつ、「現状」も認識が出来ている
ギャップが明快な問題です。

 

こうした問題は、会社や私生活でも日々発生しています。

発生割合が高いので解決の手順も直観的に把握しやすい問題といえます。

 

この問題は、さらに要因別に3つに分けられます。

 

発生型の問題


3つの問題は、発生の原因別に分けられ、

原因ごとに解決するポイントが異なります。

 

ア.差の問題

この問題は、

計画した目標などとの差を抱えている問題です。

 

 

差の問題

初期の段階で差の発生をとらえられると、問題解決も早く出来ます。

一方、差の発見が遅れると大きな問題に発展する可能性があります。


差の問題の例をいくつか見てみましょう。

・商品Aの歩留が計画より10%未達になっている

・原料が高騰して予算をオーバーしている

・回答納期通りに渡せていない見積もりが10%ある

 

などなど

 

問題の定義の沿って、具体的な例を見てみます。

発生型の問題で差の問題の例歩留まりが10%未達

 

この問題の解決ステップは、次の手順になります。

 

差の問題の取り組み手順


この問題で、最も注力するのは、
原因の追及
となります。

 

そのため、
原因を探るため、
歩留りを悪化させている不良率を

パレート図などで原因分析するのが有効です。

 

差の問題パレート図歩留まり差の例



このパレート図から、不良の主な要因が、

要因AやBだとわかります。

 

攻めどころがわかったところで、

その要因の主たる原因をさらに分析していきます。

 

 たとえば、
こうした「特性要因図」を使用したりしますね。

 

差の問題要因Aの特性要因図


差の問題は、本質的な原因が分かれば8割方、
問題は解決したとも言われるくらい原因の追及が重要と言われています。

 

 

イ.障害発生型の問題


これまで順調に進んでいたことが、
外的な要因が障害となって水準が悪化し
「あるべき姿」とのギャップが発生した問題です。

障害発生型の問題

 

今回のコロナ禍では、多くの企業で工場や事務所、お店がストップしました。

こうしたコロナウイルスの発生は、自分たちでは防ぎようがありません。

 

このような外的な要因でギャップが発生する問題

障害発生型の問題といいます。

 

問題の定義に沿って書くとこんな様子です。

問題の定義に沿ってギャプを書いた例

 

他の例も見てみましょう。

お客様を訪問するため、
その場所へ移動している最中に、
「乗っていた電車が事故で止まってしまった」
というような問題もこれに当たります。

 

この問題は、原因を考えるのは後回しです。

それよりは、
目的の場所への代替ルートをすばやく探索し、
すぐに行動に移すことがポイントになります。

障害発生型の取り組み手順


乗っていた電車が止まったら、

まずは相手先に事情を告げて遅れそうなことをお詫びして、

代替ルートを検索して、

状況を判断し、

移動するか、このまま待つか手段の決定をすることが大切です。


「なぜ俺はこんな電車に乗ったんだ」
などと考えるのは、
振り返りの分析で行うので後回しです。

 

素早く応急措置を決めて、動き出すことが肝心です。

こうした点から、

選択の問題とも呼ばれます。

 

同様な問題の例をいくつか挙げてみましょう。

・納品した部品が、事故の巻き込まれ未着となった
・円安で海外部品の単価が高騰して赤字になりそう
・顧客から根も葉もないクレームを付けられた

など、自分では防ぎようがない問題です。

 

ウ.現状復帰型の問題

何かの内部的な理由

「あるべき姿」と「現状」の差が出てきてしまった問題です。

これは先の障害発生型と良く似ていますが、要因が内部にあるものです。

差の問題と違うのは、

いままでは差が無かったのに何かの不具合で急に差が発生したケースです。

原状復帰型の問題


たとえば、

・生産設備が原因不明の歩留り低下を起した

・材料投入の手順を変えたら、コストが悪化した

・試験前の模擬テストで体調を崩し、成績が悪化

などです。

 

この問題は、

これまでは良かったのですから、
良かった時と悪い時の差を徹底的に分析します。

 

たとえば、

不良の様子をチェックシートで確認します。

 

原状復帰型でXX工程の不良項目別 チェックシートを使う



自分の内に原因があるので、その原因を調べて対処することになります。

また、復帰を優先するので、応急処置も平行して行う時間との勝負でもあります。


原状復帰型の取り組み手順

 

 発生型の問題は、さらに色々なパターンがありますが、ここでは3つの紹介に留めます。

 

 

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3.設定型の問題

「現状」は明快ですが、

「あるべき姿」が「見えていない」問題です。

 

 

多くは、現状の「あるべき姿」より、

さらに高い「あるべき姿を目指す」

事由が発生したケースです。

 

 

この設定型の問題は、

目標水準を高めることで問題設定する

「ストレッチ目標設定型」

スケジュールを早めることで問題設定する

「期間短縮型」

に分かれます。
 

設定型の問題



ア.ストレッチ目標設定型の問題

 例を示します。

 

いまの売上を2倍にしたい

品質問題を半減するぞ!

生産性を倍にしよう

あるいはいまの半分のコストで生産できないか

などなど

より高い目標を新たなゴールとして取り組む時に発生する問題です。

 

ストレッチ目標設定型の問題



 

イ.期間短縮型の問題

例を示します。


開発期間を今の半分6か月で実現したい

目標の売上高を3か月前倒しで実現したい

クレーム対応を1日で初期解答したい

 

など、こちらもなんらかの理由で期間短縮に取り組もうとするときの問題です。

期間短縮型の問題



ストレッチ目標設定型が水準を引き上げるのに対し、こちらは実現の期間に焦点が当たっています。

 

こうした設定型の問題では、これまで順調に進んでいた計画達成のプロセスを見直すことになります。

したがって、明確な目標づくりや実現手段(解決策)の探索など、問題解決の全プロセスを再検討する必要があります。

仮説設定型で進めることもあります。

基本のステップは以下になります。

設定型の問題の取り組み手順

あるべき姿が曖昧なので、取り組む問題を明らかにしていくことが重要です。

探索型の問題とも呼ばれます。

不確実な要素を書き出して整理する
問題の列挙や問題の選定が重要
となります。

 

たとえば、連関図などを用いて問題を紐解いていきます。

設定型の問題で連関図法を用いた例

 

フルプロセスのPDCAサイクルを回すことになります。

 

 

 

4.残りの2つの問題

 

暗黙の問題

 

実際には、
発生しているのに問題が「見えていない」状態にある問題

を言います。

「あるべき姿」も設定されていて、
「現状」が見えない問題です。

 

この問題の原因の多くは、会社などの組織的な仕組みに原因があるものです。


上位からの方針や目標に沿って「あるべき姿」は設定されている。
現場もそこから現状を見て問題を発見している。


しかし、

メンバーは上位に悪い情報を上げない問題

です。

 

 

暗黙の問題



上司に報告すると、叱られたり、不利益な評価を受ける…

報告者がその担当にさせられる…

そうしたことが度重なるとそのチームは問題の状況を上げなくなります。

 

暗黙の問題は、

文化・風土の問題

多いと言われています。

 

 

また、技術・能力の不足からも発生します。

現状を感知するやり方に不備があったり

報告の仕方を管理者が教育していない

検知の知識を教育していないケースなどです。

 

たとえば、設計の検証をする仕組みがあっても、見かけ上のアラームがたくさん出ていて、本来のエラーを見つけられないケースがあります。

 

品質問題は設計の後段階になるほど被害が大きくなります。

技術・能力の問題は教育に時間が掛かるのも問題発見を困難にします。

 


他、

人手が足りなくて手が回らないとか、

集団の人間模様が影響している問題です。

 

この問題の解決の手順は、多岐にわたりますが、まずは、組織の現状をきちんと振り返ることが最重要です。

 

振り返りの手法であるKPT法などを利用して

まずはチームの問題を吐き出してみると良いでしょう。

 

 

暗黙の問題にKPT法を用いる

 

創造型の問題

 

創造型の問題は、

「あるべき姿」も「現状」も漠然としていて

捉えにくい状態として存在しています。

 

そのため、

問題は、潜在化していて「見えていない」状態にあります。

 

創造型の問題


こうした問題は、

たとえば、

・新しい事業を始めようと計画を立てる段階

・経験したことのない仕事を始めたばかりの段階

などで漠然とした不安やなんらかの予兆を持って認識されます。

 

この問題は解決プロセスにおいては、Plan(計画)などの初期段階の問題意識や問題認識に力点を置くことになります。 


新しい仕事に対して未来を想定してリスクを抽出する問題。すなわち、未来に起こることを創造して発想するので創る問題ともいわれています。

 

取り組みの難度が高い問題と言われます。

 

高い問題意識を学ぶ、問題発見力を強化する…

常にアンテナを高く貼って情報収集する…

など取り組む姿勢と体制を整えることが重要です。

 

 

5.まとめ

問題の種類をすばやく見極めて解決を早める

 

問題の種類は、4つ

・発生型の問題
・設定型の問題
暗黙型の問題
・創造型の問題

に分けられる

 

問題の種類によって力の入れどころが違う

ポイントを押さえて効率的な問題解決を図る

 

のが、効果的です。

 

また、

実践するほどにノウハウがあなたの力となって身につくことでしょう。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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終わり