筋肉と水の関係を知る
多くブログから、ご訪問ありがとうございます。
ここ数回、体脂肪や筋肉について書いてきました。
今回は、体の水分について書いてみます。
実は、私はあまり水分を摂らないほうでした。
しかし、調べると水分を積極的に摂ったほうが良いとわかりました。
特に筋肉を増やす上で欠かせないのが水分だったのです。
数字をクリックするとジャンプします。
お忙しい方は一部だけでもご覧ください。
作成 2018年8月17日 更新 2020年4月18日
1.身体の水分
私たちの身体の約55~60%は水分で出来ているそうです。
体重60kgの男性なら、36kgも水分を、体に蓄えていることになります。
この身体の水分量は、最近の体重計で測ることもできます。
私は、この間「インボディ」という最新型の体成分分析器で測ってみました。
その測定した結果は、体水分 61.3%とほぼ平均的な値でした。
インボディの体験記事はこちら
この体水分60%の内訳は、筋肉や脂肪などの細胞内にある細胞内水分が40%で、血液や細胞の間を潤す細胞間液などの細胞外水分が20%となっています。
また、身体の各組織に含まれる水の割合を見ると、
血液の90%、筋肉80%、脳も80%が
水で出来ているそうです。
一方、体脂肪は20%程度と少なくなっています。
こうした体内の水分量は、性別、年齢、あるいは肥満度によって違いがあるとのこと。
マニュアルの入手先
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
成人男性は約60%に対して、女性は55%程度になるそうです。女性の割合が少ないのは、脂肪の量と関係があります。
さきほど、筋肉は約80%が水分で、体脂肪に含まれる水の割合は約20%とかなり低いと書きました。
このため、脂肪の割合が高い女性の方が男性に比べ水の割合は少なくなるそうです。
そのほか、老人は約50~55%くらい、幼児は約65%、新生児ではなんと体重の約80%を水が占めているそうです。
2.1日に入る水と出る水
食事などで摂った水分は小腸、大腸で吸収され、体内で代謝され血液に乗って体中を循環しながら各細胞に栄養分や酸素を供給するのに役立っています。
そして、体内で代謝され腎臓から尿、 消化管から消化液として、肺から呼気として、さらに皮膚から汗として体外に出ていきます。
一般的には、
食物から約600mℓ、飲み物から約1,500mℓ、
そして代謝水が約200mℓの合計2,300mℓの水分が体内に取り込まれます。
この聞き慣れない代謝水について調べて見たら、体内で糖や脂肪が燃焼して、エネルギーと共に水(H2O)と二酸化炭素(CO2)が出来ます。この時に出来た水分を代謝水と言うそうです。
代謝水生成の例
ブドウ糖(グルコース)
C6H12O6 + 6O2
→ 6CO2 + 6H2O + 679kcal
ブドウ糖100gから、60gの水ができる
体脂肪(パルミチン酸)
CH3(CH2)16COOH + 26O2
→ 16CO2 + 16H2O + 2395kcal
パルミチン酸100gから、113gの水ができる
一方、出て行く水は、呼吸で約400mℓ、皮膚からの蒸発約600mℓ、尿と便が約1,300mℓで、こちらも合計が2,300mℓとなり、バランスすることになります。
体内の水分は、尿、汗、排便などで、生きていれば毎日必ず体から出ていきます。
人間は、食べなくても、水と睡眠さえきちんと取れれば2~3週間は生きられると言われます。身体にためた脂肪というエネルギー貯蔵庫のおかげですね。
しかし、水を摂らないと4~5日で命を落とすと言われています。
この時期だと、熱中症などの脱水で病院に運ばれたり、命を落とす人も出ています。
水が不足すると、汗による体温調節が出なくなり体温が上がります。
加えて、汗や尿が出ないと体内に老廃物が溜まり、血液の流れも悪くなります。その結果、機能障害を起こす可能性が高まります。最悪、死に至ります。
例えば、1%の不足で喉の渇きを感じ、約2%の水分が失われただけで、食欲不振などの不快感が出ます。
さらに、約6%の不足では、頭痛・眠気・よろめき・脱力感などに襲われます。
10%不足で、筋肉のマヒ・循環不全・腎不全に
それ以上では、意識が失われ、20%の不足で死に至るという報告があります。
参考:日本予防医学協会 健康づくりかわら版 2018年6月号より
3.水分を摂ることの効用
水分が不足する悪影響を上で述べましたが、摂ることでそれらを防ぐことができます。
また、トレーニングなどの運動パフォーマンスを維持・向上する効果が期待できます。
*体温の上昇を防いでくれる
さきほど代謝水生成の式をから分かるように、運動をして筋肉を動かすと熱が出ます。
ブドウ糖
C6H12O6 + 6O2
→ 6CO2 + 6H2O + 679kcal(熱)
この熱を下げてくれるのが汗です。
汗として出た水分は、蒸発するときに大量の熱を奪ってくれます。
これを気化熱(蒸発熱)といい、
25度で、水1cc(1g)で0.584kcalになります。
平熱は36~37度ですが、体温が2度上昇すると体調を崩してしまいます。
しかし、身体の水分が不足すると、汗が出なくなり体温が上昇してしまいます。
特に運動中の体温上昇はパフォーマンス低下を引き起こします。
ある研究で、体重の2%脱水で,非脱水条件と比較して運動持続時間は22%減少し,VO2max は10%低下したという報告がされています。
注:「VO2MAX」は、運動中に体内に取り込まれる酸素の最大量のことをいい、この最大酸素摂取量は「有酸素運動能力」を意味し、全身持久力の指標の1つです。参照:からだプロ
絶対に避けたいですね。
水分をしっかり補給して体温上昇を防きましょう。
*栄養の補給や老廃物を体外へ出す助けをする
私たちの必要とするエネルギーの元となるブドウ糖や脂肪酸、酸素や成長ホルモン、筋肉の補修や強化に必要なアミノ酸など大切なものを運んでくれているのは血液です。
この血液は90%が水分です。
運動に必要なエネルギーだけでなく、筋肉の修復や肥大化のためのアミノ酸をしっかり届けるためにも水分はしっかり補給しておきたいものです。
また、運動によって出来た老廃物や過剰な水分を運んで体外に排泄する役割もしてくれます。
運動によって出来た乳酸が過剰に筋肉内に溜まると、足をつるなどの支障の原因になります。水分の不足は避けたいですね。
この体外排出の重要な役割には、腎臓がかかわっています。
1日に170~180ℓも水分を濾過しているそうです。
また腎臓は体内水分の調整役も果たしています。
多ければ尿の量を増やして余分な水分を放出し、不足すると尿を濃縮して水の排出を減らしています。
*その他の効果
飲む水の量が多い人の方が、物忘れが少ないとある調査でわかりました。
1日にコップ3杯しか水を飲まない人は、6杯以上飲む人よりも5%程度物忘れが多いことがわかったそうです。
なるほど、エアロのステップを覚えられないのは水不足だったのかも…(^_^;
物忘れ防止のためにも、水をしっかり飲んでいきます。
参考:アクアス総研HP
4.水分の取り方
水は、1回にたくさん飲んでも、身体が効率的に吸収することができないそうです。
1回あたりに飲む量は、約200ml前後のコップ一杯分がよいそうです。
時間を決めて飲んだり、運動中や食事の前後、起床時や就寝前などにこまめに飲むのが良いとのこと。
とはいえ、水分の取りすぎは、腎臓に負担をかけたり、消化液がうすめられて食物が十分に消化できず消化不良を起こしたり、下痢の原因にもなります。
飲みすぎにも注意しましょう。
何事も適量が肝心です。
スポーツなどでたくさん汗をかいた時には、スポーツ飲料のような塩分やミネラル、糖分が入ったものが適しています。
私は、運動時には赤シソジュースをスポーツドリンクに加えて飲んでいます。
クエン酸や酢酸、糖分の補給になります。
(最近のスポーツドリンクにはカロリーゼロのものがありますが、激しい運動をする時は糖分も入ったものが良いそうです。糖が不足すると筋肉中のアミノ酸をエネルギーとして使ってしまうそうです。なので糖を補給すると筋肉の維持に役立ちます)
なお、赤シソジュースを作ったときの記事はこちら(^0^)
5.まとめ
・身体の約55~60%は水分で出来ている
・1日に、2,300mℓの水分が体内に入ってくる
・呼吸、汗、尿や便から2,300mℓが出て行く
・不足すると体温調節や老廃物排出が困難に
・水分を適切に摂ると運動機能の向上になる
・水分はこまめに摂ると吸収されやすい
本文には書きませんでしたが、肌の張りやツヤを保つためにも水分を摂るのは良いそうです。女性には嬉しい効果ですね。
この夏は、水分を上手に摂って、元気に乗り切り、筋肉もつけて脂肪燃焼に役立てていきたいと思います。
こんな記事も書いています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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終わり
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