数あるブログの中から、ご訪問ありがとうございます。
ここ数回、しぐさや微表情から相手の気持ちを読み取って良好な人間関係を築くヒントをお伝えしてきました。
今回は、その締めくくりとして脳としぐさ・表情の関係を読み解いてみます。
数字をクリックすると目的の記事にジャンプします。
お忙しい方は読みたい所だけでもご覧ください。
1.しぐさ・表情から読み取れること
目の動きや口の微表情から気持ちを読み取るサインについてお話をしたり
手や足のしぐさから、相手の本音を読み取るヒントを最近の記事でお伝えしてきました。
書いた記事はこちら
たとえば、手であれば、腕組みをするのは、「拒否・拒絶」の可能性があります。この反応が出たら、自分の発言や行動に相手を刺激する内容が無かったか振り返ってみましょう。
あるいは、足を組む場合、しきりと組み替えるのはイライラしていて、現状に満足していないしぐさの可能性があることなどをお伝えしました。
その中で、
右足を上に組んでいるときは内向性で、左足が上の時は外向性の可能性があるとも書きました。今日はこの左右の動作の違いがキーワードとなります。
こうしたしぐさが、文字通り「利き脳」に左右されていることを探っていきます。
2.利き手・利き脳について
あなたの「利き手」は、どちらですか?
ある統計では、右手が利き手の人が90%で、左手は10%しかいないそうです。
そのため、たとえば「はさみ」は需要の多い右利き用に作られていることはよくご存じのことです。他、自動販売機も同様の理由で右側に金銭投入口があります。
右手を利き手にしている人が多い理由は諸説があり、はっきりしていません。
しかし、人類が言葉を使うようになって、「言語野」が脳の左半球にあることが影響しているという説があります。
言語を話す以前は半々だったものが、話すようになって右手優位になったという仮説です。
(注:右利きの数%、左利きの30~50%で右半球に「言語野」がある人がいます。こうした類型化には、唯一絶対はないですね)
参考: 左利き - Wikipedia
また「利き目」もそうです。
実は、利き目も、右が多いそうです。
参考:Vol.8 利き目はどちら? | 目のおはなし | 株式会社ニデック
そして、脳も、自分の得意・不得意や好き嫌いなど、思考の特性で「利き脳」が存在すると言われています。
3.ハーマンモデル
この「利き脳」を研究し体系化した人がネッド・ハーマンです。
先行する2つの脳理論から「利き脳」に関するモデルを作りました。
その先行研究とは、
ロジャー・スペリー(ノーベル賞受賞)が証明した左右の脳が互いに独立した働きをするという「右脳・左脳モデル」です。
左脳が、論理的、理性、直列処理を担い
右脳が、直観的、感性、並列処理を
つかさどっているというものです。
(この理論の左右の脳が独立で動く点は、現在否定されています。相互交流していることが分かっています。左右に機能の特徴がある点は支持されています)
もう一つが、ポール・マクリーンが明らかにした「三位一体型脳モデル」です。
脳は、進化過程の機能を受け継いだ3つの層からなる異なる機能の働きをもつというモデルです。
ハーマンはこの2つの理論を組み合わせ、1977年に「ハーマンモデル」を作りました。(「ホールブレインモデル」(全脳モデル)ともいいます)
ハーマンモデルは、この思考特性「利き脳」を可視化・数値化し、個人の思考特性と、さまざまな言動との関連性を定義づけています。
たとえば、
大脳新皮質側の左脳を「A(青)」
辺縁系側の左脳を 「B(緑)」
辺縁系側の右脳を 「C(赤)」
大脳新皮質側の右脳を「D(黄)」
と名づけ、それぞれに色を割り当て、脳の4象限モデルを構築したのです。
このうち、辺縁系が本能的な行動を指令して、無意識にやっているしぐさに本心が表れていると言われています。
たとえば、目の動きでは、
右脳が興奮(活性化)すると目は左に動き(向き合った人からは右上)、
左脳が興奮(活性化)すると目は右に動きます(向き合った人かたは左上)
これは、右脳が身体の左半身を支配し、左脳が右半身を支配している構造的な特徴によるものです。
NLP(神経言語プログラミング)では、以下のような目の動きがあるとしています。
話しを利き脳に戻します。
こうした利き脳を、ハーマンモデルを使って簡易的に調べるサイトもあります。
ご興味のあるかたは、試してみると面白いでしょう。
24の質問に答えると結果が得られます。質問で「あれっ」と思うかもしれません。
時間は5分程度終わります。
ためしに、私もやってみました。結果は下のように出てきます。
ただ、この結果はハーマンモデルのABCDを当てはめるには、反転して45度左に傾ける必要があります。ご注意の上判別してください。
私の場合は、Aが優位で、BとDが続き、Cが弱いと出ました。
簡単に言えば、AB論理的な発信と受信は強いが、D感覚的発信はそこそこで、C感覚的受信は弱いとなります。
人と話していて論理的な話し方をする人と、感情的な話し方をする人の違いを目にすることは多いですね。
これは、論理的な話し方をする人は左脳が優位で、感情的は話し方をするのは右脳が優位だと理解できます。
聴き方も同様で、右脳優位の人は、イメージがリアルに浮かびますが、左脳の人は「ボヤっ」としか浮かびません。一方、左脳優位の人は、話を論理的に理解してくれます。
こうしたお話に興味のある方は、ある会話例を載せた以下の記事もご覧ください(^^)
4.指組と腕組み
ハーマンモデルは、定量的・体系化でき緻密ですが、普段のコミュニケーションで利用するのは不便です。
そこで、日常にも利用できる簡便な判定方法があるのでご紹介します。
指組と腕組みで「利き脳」がわかるという方法です。
これは、およそ20年前に坂野登教授が提案された方法です。
昔やったことがあるという方もおられると思います。
また、本も出ています。
しぐさでわかるあなたの「利き脳」―自分でも知らなかった脳の“性格”と“クセ”
- 作者: 坂野登
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 1998/12
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
やりかたはとても簡単です。
まず、指を組んでどちらの親指が下になるかを調べます。
次に、腕を組んで、同様にどちらの腕が下になるかを調べます。
その結果から、下の表から自分の利き脳を判定します。
たとえば、私は指組が右下で、腕組みが左下です。なので右左脳(B型)ですね。
ちなみに、家内は真逆で指組が左下、腕組みが右下なので左右脳(D型)でした(;^_^A
それぞれの結果からわかる性格や気質を表にしてみました。
自分の判定結果と見比べてみてください。
私は、右左脳(B型)ですから
「物事を感覚的にすばやく捉えられて、論理的に的確に伝えられる
完璧主義、個性的、我が道を行く」となります(^_^;
図解するのが好きなので、論理的な発信については同意できます。
ハーマンモデルの結果とも一致しています。
一方、個性的・我が道を行くはたぶんそうだと思います。変わりものです(^_^)
完璧主義についてはなんともいえません。部屋は片づいていないので…(^_^;
自分の気質や特徴は、自分では把握できない部分もあります。
行動に気を付けていくポイントを示してくれたと理解しています。
いかがでしたか?
多少なりとも、しぐさや表情と利き脳の関係がご理解いただけたでしょうか?
こうした情報は沢山あるので、ご自身で調べてみても面白いです。
はてなにも、こうした記事のブログが多いですね。
5.まとめ
・人のしぐさや表情から、その人の利き脳が推測することができる。
・利き脳の研究には、ハーマンモデルなどが参考になる研究がある。
・利き脳が左の人は、論理的だが、直列的な行動・思考になる。
・利き脳が右の人は、イメージや芸術的なセンスが高く、並列的な処理ができる。
・利き脳は、インプットとアウトプットでは異なる場合がある。
・指組や腕組みを使って利き脳を推測する方法がある。
「利き脳」の型によって最適なコミュニケーションの仕方や、人間関係の取り方に気をつけるポイントがあります。
いろいろな型の人とうまくやっていくために、「自分の利き脳」と「相手の利き脳」を理解した上で、その思考パターンの違いを上手に活用してみてください。
実践するほどにあなたの対人能力の向上に役立ちます。
おまけ
右脳型は「考える前に行動。感じるんだ!」「いいね~!」
左脳型は「行動する前に考える。…沈黙…」「それはさ~」
少なくとも、こうした「右脳か左脳」の特性を相手に合わせるだけでも、
人間関係の形成は楽になりますね。
あなたの生き方が少しでも明るいものになれば幸いです。
以下、この記事で参考にした書籍の一部です。
- 作者: ジョーナヴァロ,マーヴィンカーリンズ,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 4回
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ほか
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以下前前回のお礼です。
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6.前前回のブログのお礼
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ご意見をいただけると記事を書く力が沸いてきます。
ご返事を書かせていただきます。
つうぷとぅんさん(id:tsuputon7)おはようございます 今日も具体例が細かなところまであって,とても興味深い記事ありがとうございます「右脳・左脳」理論とも関連があるのでしょうか 個人指導の英語教師ですので,生徒を観察したいと思います…
→いつもコメントありがとうございます。おしゃられるように「右脳・左脳」理論がきっかけになっているそうです。今回の記事で取り上げてみました。ただ、いま時点ではこの理論そのものは否定されています。右と左の脳は独立しているのではなく共同して分担していることが分かっています。そのことがしぐさや表情になるそうです。
ずぼらママさん(id:zubora_mom)人に気持ちを読まれたくないときはどうしたらいいですかね。目を合わせないで俯いて話す以外のポーカーフェイスの方法あるんでしょうか。使う事はないですが、そういうのも知りたくなりましたw
→難しいご質問ありがとうございます。目や口は訓練できるそうです(^^)/前頭葉で顔の筋肉をコントロールする訓練があります。表情筋は日々動かすとしわやたるみの防止にもなるそうです。そちらも兼ねて試されてみてはいかがでしょうか(^^)
mashleyさん(id:mashley_slt)腕組みをするときは新しいアイディアを集中してひねり出しているときが多くそして言われてみると目が左を向くことが多い気がします。左と右だけでこれだけのことがわかるなんて人間の体の仕組みは面白いですね!
→コメントありがとうございます。いつもやる気の出るお言葉嬉しいです。人の体の仕組みは本当に面白いですね。ただ、まだまだ謎だらけです。そこがいいのかもしれません(^^)
あか男さん(id:mraka2015)こう言うので人の気持ちを読めたら、メンタリストになった気分になれますね(^^)
→メンタリストのDaiGoさんみたいになれたらすごいでしょうね(^^)/憧れますが無理でしょう。私感情面が弱いんです( ノД`)シクシク…
あずおさん(id:aqua_feather)何で、目の動きって、気持ちが前面に押し出されて表現されてしまう部分なんですかね?? 注意しようがないって感じで、ほんと、この通りなんですよ(笑)
→本当にそうですね。相当意識しないと出てしまいます。特に男性はコントロールが難しいようです。一言で言えば男性の脳は単純な構造をしているからだそうです。並行処理できる女性脳にはかなわないです。気を付けましょう(^^)/
さくらさん(id:mapleheart3)私絶対、顔に目に出てしまいそうです。まねき猫さんには絶対に見破られてしまいそうです。
→あらら、さくらさんは感情が豊かなのかもしれませんね。いいではないですか(^^)発散するとハッピーになれるそうです♡ 私はカナダにいませんのでご安心ください(^^)/
亀仙人さん(id:ichisin)やはり、目は口ほどに物を言うですね^^
→はい、その通りですね。仙人さんはオーラでも人を見れましたね(^^)
鯛さん(id:tai_mijinko)目の動き方でこんなに読み取れるんですね!
→そうです、非言語ってすごいです。鯛さんの目も力ありますよ。記事の鯛さんいつも目がきらきらしていて素敵です♡キャキャ
パパさん(id:papayapapa)趣味で学んでいる?ライフワークではないでしょうか。(^^;人の心を読めば、人を自在に操れますね。まねさんが悪用するはずはありませんが、悪用した商法がまかり通っていますね。だまされないようにしないと。
→宗教なんかはけっこう使っているでしょう。たとえば、ファイテンも利用していると聞きました。いまの時代はマインドコントロールは当たり前の技術ですから、理解を深めて防衛したほうがいいですね。
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