ブログへご訪問ありがとうございます。
あなたは、経営戦略の手法をご存じですか?
「経営者でもないし、
手法なんて知らない」
あらら、もったいない。
経営戦略の手法は、人生にも有効な手法が多いです。活用してみませんか?
手書きでよく。
複雑な計算もしない。
今回から数回シリーズでお伝えします。
今日はその1回目、
「ライフサイクルを
人生に利用する」
です。
自分の現在のライフサイクルの位置を知り、少し先の夢や方向性を考えてみましょう。
数字をクリックするとジャンプします。
お忙しい方は一部だけでもご覧ください。
お忙しい方は、「終わりへ」を「プチ」とすると文末に飛びます。
1.製品ライフサイクルとは?
始めに製品ライフサイクルをご説明します。
図をご覧ください。
製品ライフサイクルとは、
新しい製品が市場に投入されてから、市場で売れ始めて、次第に売れなくなり姿を消すまでの様子を、売上と利益のカーブで表したものです。
PLCと略すこともあります
(PLC:Product Life Cycle)
では、各時期について見てみましょう。
導入期
導入期は、新しい製品を市場に出したばかりに時期になります。
また、製品の基本機能はこれまでに世に出た製品と何らかの革新性が必要です。
とはいえ、出たばかりなのでその製品について多くの消費者は存在を知りません。
そのため、売り手は広告や宣伝をして製品の認知度を高めようとします。
この時期は、売上より支出が多いので、赤字になります。
キーワード:認知度向上、赤字
成長期
製品の良さが認知されてくると、需要が高まり売れ始めます。
一方、この時期は市場の規模も拡大していて、競争相手も沢山出てきます。
競争者と自社の製品の違いをはっきりさせるように差別化を図りシェア-の拡大が基本的な戦略になります。
売れ始めるので売上は急速に増加し、それに応じて利益も出始める段階です。
キーワード:差別化、売上拡大利益化
成熟期
成熟期は、競争者も減りその中でどう生き残るかが課題となります。
市場のシェア-を維持することが主要な戦略となり、守りのビジネスになります。
そのため、製品価格を下げる生産性向上や、品質向上などの活動が中心になります。
既存顧客を抱え込むことも重要な作戦です。
これらが成功していれば、売上高はもっとも高くなり、利益も最大になる時期です。
キーワード:生き残り、製品再生、利益最大期
衰退期
いろいろな要素から市場規模が小さくなり、製品の売り上げが少なくなります。
シェアの高い製品であれば、余計な費用をかけないので残存者利益が得られます。
しかし、低シェアの場合は撤退や、広げた製品群を減らす努力が必要な時期です。
高シェア製品もいつか販売中止の時期が来ます。
衰退期には、次のステージに向けた製品の準備も進めることになります。
キーワード:市場縮小、残存者利益、撤退と次ステージ準備
次に、いくつかの製品でこのサイクルに乗っている様子を見てみましょう。
iPodの例
Appleが発売したデジタルオーディオiPodの売上推移を見てみましょう。
iPodは2001年11月に発売されていますが、データの公開は2004年からです。
データの無い2001年から2003年が導入期でしょうね。
その後、成長期に小型のiPod miniや低価格のnanoを投入し差別化を図っています。
成熟期は、2007年から2010年といえます。
販売台数のピークは2008年の5,483万でした。
新製品が減った2011年ごろから販売が急減し、衰退期に入りました。
成熟期の2007年にiPhoneを発売しAppleは主軸をスマートフォンに移しています。
当時のAppleはさすがです。
製品ライフサイクルをきちんと把握して次の戦略に活かしています。
テレビゲームの例
もうひとつ、家庭用テレビゲームの販売台数の推移を見てみましょう。
これは、iPodと違いシェア-トップのメーカが入れ替わる事例です。
1983年に後発参入した任天堂のファミコンが市場を独占しています。
第2世代も任天堂のSFC(スーパーファミコン)がシェア1位になりました。
第3世代32Bit版では、ソニー・コンピューター・エンターテインメントが発売したPS(プレステ)が首位の座を取りました。
第4世代もソニーのPS2でした。
第5世代は任天堂のWiiでトップメーカーが入れ替わっています。
このゲーム機の場合の特徴は、そのサイクルの形状にあります。
導入期から成長期への移行がすごく早いことです。
そして、短い成熟期を経て長い衰退期を経て消滅していきます。
一言で言うなら、「早咲き」
一番になるための認知度向上と差別化がもっとも重要な製品カテゴリーでした。
このあたりの世代交代の詳細に興味のある方は以下の記事も参考にしてください。
お忙しい方へ: 終わりへ
2.人生のライフサイクルに置き換えると
人の様子を模したのが製品ライフサイクルです。
なので、人の人生の様子を振り返るのにはもってこいの手法です。
まず、図を見てください。
ライフサイクルの各段階の分け方には諸説があります。
ユングやエリクソン、レビンソンなどが代表的なライフサイクル論でしょう。
ここでは紹介を控えます。
以下のブログにとても詳しく書かれているので参照してください。
さて、
この図では、製品のライフサイクルに合わせ4つ段階でまとめてみました。
製品 人生 およその年齢
導入期 学生期 0歳から21歳
成長期 成人期 22から43歳
成熟期 壮年期 44歳から65歳
衰退期 老年期 65歳以降
人生の節目の時期が読み取れますね。
それぞれの時期を詳しく見てみましょう。
学生期 0歳から21歳
物心ついて専門学校や大学などを卒業するまでの期間です。
人として学び、自分に合うスキルの探索や能力開発、人脈形成、人格形成(アイデンティティー)を図る時期です。
学ぶ間は、学費などの支出が多く赤字ですね。
高校生や大学生になってアルバイトを始めると収入が発生します。
スポーツや芸術で秀でた人は、すでに活躍している場合もあります。
たとえば、テニスの大阪なおみ選手は、若くして素晴らしい活躍をしています。
全豪大会前に、獲得賞金がすでに$7Mを超えていました(8億円!)
こうした早咲きの人もいれば、遅咲きの方もいるでしょう。
自分の目指す仕事のライフサイクル形状を認識しておくことも大事です。
成人期 22歳から43歳
社会人になって企業に勤めたり、独立して仕事を始める時期です。
給料をもらったり、稼ぐ機会が増えて収入が増加します。
人脈も広がり、さらにスキルを高めるために学び、人との差別化を実践する時期です。
家計も赤字から黒字に転換します。
(最近は、この通りにならないケースもあるので要注意です)
壮年期 44歳から65歳
社会で一定の地位と立場を確立している時期となります。
収入はピークを迎え、その後下降し始めます。
家族や生活で費用が多くかかる時期です。
基本的に今の位置を維持する戦略になります。
人によって、
セカンドステージに向けて次の準備を始める時期でもあります。
老年期 65歳以降
老齢基礎年金の受給が始まります。
そして、会社は退職していたり、再雇用で働くにしても収入は大幅に減っていきます。
年金以外の収入源の確保やいろいろな制度の活用を模索することになります。
第2の人生をなんらかの方法でエンジョイし自己実現していると嬉しいですね。
家計は、収支がマイナスになり退職金や預金などを取り崩すことになり、収支安定化は最重要テーマです。
自分のライフサイクルにおけるステージを知ることで
先人の知恵を活用して、将来の準備を見通しやすくなります。
忙しい方へ: 終わりへ
3.私の場合を例にすると
私は今63歳です。
サイクル上は壮年期の終わり辺りですが、
会社を61歳で辞め、62歳から年金で生活しています。
なので、62歳から老年期に突入しました(^_^;)
自己実現が主要テーマで、家計をマイナスにしないことが大きな課題です。
私の過去のステージを少しご紹介してみます。
学生期
スキル獲得が主要テーマなのに、そのころの私は勉強しませんでした。
家も貧しかったので高校を卒業後、県外の電機メーカーへ就職を目指しました。
運良く試験に通り、結局その会社で定年まで働くことになりました。
この就職した年1974年(昭和49年)は、
前年にオイルショックがあり就職氷河期の始まりでもありました。
「ぼー」とした私はそんな世間の様子も知らないおばかさんでした。
学生の方は好きなことを見つけ勉強しておきましょう(^^)
成人期
無事会社に入ったものの私は焦りました。
周りの人は皆優秀だったのです。
特に同じ年に入社した慶応卒の方は本当に優秀でした。
大型コンピュータIBMを使い職場用の統計プログラムをさくっと書き上げました。
(ちなみに当時はパンチカードで入力していました(^_^;)
出典:Wikipedia フォートランのパンチカード
私も一部を手伝いましたが、フローチャートやプログラム言語のFORTRANなんてちんぷんかんぷんの状態でした。独学しましたが、限界があります。
会社が近くの夜間短大に通わせてくれたので、必死に勉強を始めた時期です。
卒業した頃、九州に出向しました。
そこでも会社の通信教育を受けまくりました。
おかげでいくつかの資格も手に入れました。
たとえば、危険物乙四類や中小企業診断士の資格です。
危険物乙4類の資格は、その後、シルバー人材センターでの仕事のきっかけとなりました。何が幸いするか分かりません。
2017年9月8日の記事 危険物の資格更新
その後、関東に戻ると経済系の通信制大学や大学院に通いました。
自分の差別化になりそうなことは必死に取り組みました。
しかし、家内からは、こんな私を、
あの頃は、「母子家庭」だったと
事あるたびに言われます。
働き過ぎたりしないようライフバランスに気をつけてください。
壮年期
技術や企画の部長職をいただき、収入もピークの時期でした。
そして、老年期に備え、資格を活かして添削の副業を始めたのもこの時期です。
量にすると今の5分の1くらいですが、収入の複線化を真剣に考えました。
添削講師の様子は以下の記事をご参照ください。
独立する日、Xdayを考えたこともあります。
その時の手書きのメモがこれです。
稚拙な上に汚い字ですみません。(恥ずかしい)
移動中のバスか飛行機で書いた記憶が残っています。
実現していないことだらけですが、書くことが行動に繋がります。
さきほどの副業もこの結果から始めました。
まずは、思いつきでいいので書くことをお勧めします。
さて、
実際に55歳頃に役職の降格があり、収入の減少も始まったのでした。
生活はいつ変化するか分かりません。
次の準備は、早めに始めるのがいいようです。
老年期
そして、今62歳から老年期に突入しました(^_^;)
自己実現が主要テーマです。
それと、家計をマイナスにしないこと。
健康寿命を伸ばし、ピンコロで往生すること。
の3つを課題にしています。
みなさんもぜひ自分のサイクル位置を確認してみましょう。
夢や方向性を再認しておくと未来が描きやすくなります。
忙しい方へ: 終わりへ
4.まとめ
・人生に少し経営戦略的な要素を
・ライフサイクルは方針付けに役立つ
・早咲き、普通、遅咲きを認識する
・サイクル位置から夢や方向性を再確認しよう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
このブログも満2年かかり、記事が今日で100になりました。
ここまで続けられたのもご訪問いただいた皆様のおかげです。
改めてお礼申し上げます。
「ありがとうございました」(^ ^)
読者登録やブコメ、☆などご訪問の足跡を残していただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
終わり