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今日は、決断の質を向上させる直観力の効用と鍛え方を書いてみます。
私たちの人生は、決断の連続といっても過言ではありません。
決断のスピードを上げるには直感が良いとする科学的な証明もあります。
興味を持たれたら記事にお付き合いください。
お忙しい方用に、各章に「終わりに」をつけておきます。ご利用ください。
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1.人生は決断の連続
私たちの人生は、決断の連続といっても過言ではありません。
思い出してみましょう。
進学、就職先を決める、伴侶を選ぶといった人生の大きな決断から、今日はどんな服を着るとか、どこで夕飯を食べようかといった小さい決断まで、大小さまざまな決断をしてきたはずです。
小さな決断が、偶然の出会いやすばらしいアイデアを生むこともあります。
仮に1日16時間の内、1時間ごとに決断するとしましょう。
(もっと多いでしょうね)
すると、
1日に 16回
1年では 16×365日=5,840回
にもなります。
大小多くの決断 5,840回の選択結果が、1年後のあなたの立ち位置を決めています。
たとえば、私は今63歳なので、まあ、3歳から決断をしてきたとすると、
5,840×61=356,240回も決断していまに至っていることになります。
さて、あなたはどのくらい決断して今があるでしょうか?
これから先も、仕事や人生の岐路に立った時、どこに行きどんな人と出会うかもしれない時、大小さまざまな決断によって人生が変わっていきます。
そして、そうした大切な決断は、スピードが求められたりします。
そこで、決断をすばやく効果的に行うのに、直観に従うことを勧める方がおられます。
その方々の意見をお聞き下さい。
お忙しい人用:終わりへ
2.直観の勧め
今日は、Daigoさん、孫さん、羽生善治さんの直観の勧めや考え方をご紹介します。
まずは、
メンタリストのDaiGoさんです。
著書「直観力」の「おわりに」に書いてある言葉が印象的でした。
近い将来、タスクやマネジメントの分野をほぼ機械が行うことができるようになったとき、私たち人間に求められるものは何でしょうか。
それは、間違いなく「クリエイティビティ」、コンピュータが遠く及ばない人間の著観的な創造力です。分析や計算では到達できない領域で答えを引き出す「直観」こそ、人が担当できる不可侵な分野なのです。
これからの時代、「直観」こそ、人間がコンピュータや人工知能の台頭から、”生き残る”ために切り札なのです。
また、この本の中で直感を科学的に検討した実験事例も紹介されていました。
その詳しい事例がどこかで説明されていないか探してみた所、
以下のHPに見つけました。
引用:「判断に困ったら、直感に従え!」
要約です。
Li Zhaoping博士が、生物学誌journal Current Biologyに掲載した研究
10名の人に、一枚の絵の中に、あるデザインの図形と、それとは異なる様々な図形が描かれた絵を見てもらい、目的とは異なる図形を選んでもらうという試験の結果
見直す時間がない直観の場合
→正解率は95%
1.5秒程度の見直しが許される環境下
→70%の正解率に低下
見直しの時間を4秒以上にすると
→直感と同じ正解率に戻った
ということだそうです。
この結果から、
理性的な脳の判断と直感的な脳の判断が異なる場合は、十分に時間があればその違いを確認し、正確な判断ができる。
しかし、脳がその判断をする前に情報が消えると、理性脳の判断と直感による判断とがごちゃごちゃになり、正解率が低下してしまう。
一方、直感を用いた場合はその正解率が向上するというものです。
こうした点は、ソフトバンクの孫さんも、直観の大切さを自身が提唱する高速PDCAの中で推奨しソフトバンクの中で実践させているそうです。
孫さんの秘書などをされていた三木雄信さんの著書には、こう紹介されています。
企画におけるPlan出しは、
時間をかけても無駄で、
「直観」に頼ればいい。
出典:「まんがでわかる 孫正義式 超高速PDCA」三木雄信著
仕事の出来る人は、直観ですばやくP(企画)を完了させ、さっさとD(実行)に移るのだそうです。ですので、他の人からは、Pをしているのが見えずDから始めているように見えます。
最後は、将棋の羽生名人の著書「人工知能の核心」から直感についての言葉です。
以下、抜粋です。
よく取材で「何手先まで読めるのですか」と質問されます。
略
実は私たちは大量に手を読んでいるわけではありません。むしろ、棋士は「直観」によって、まずはパッと手を絞り込むのです。
ただし、ここでいう直感は、決してやみくもなものではありません。あえて言葉で表現するなら、「経験や学習の集大成が瞬間的に表れたもの」です。略
これは、その棋士の、これまでの歩みやストックしているデータによって裏付けられています。
いかがでしょうか?
いまのような環境変化が激しく、不確実な時代だからこそ、直観を活用してみたくありませんか?
忙しい人用:終わりへ
3.直観とは
Daigoさんや羽生さんの言葉から「直観」の定義を整理してみました。
「直観」とは、私たちの意思決定プロセスの1つであり、
これまでの経験や学習から潜在意識が脳のデータベースの情報から教えてくれる導き」
この点を端的に説明しているのが、「勝つための状況判断学」の著者松村劭さんです。
松村さんは、軍隊における名将の思考過程から、以下のような直観の発想プロセスを図式化しています。
人が経験や学習したことは、過去の経験則として技の記憶として蓄積されます。
そして、ある事象が発生すると脳は直観を通過させる特殊なフィルターを経由して類似の経験がないかを瞬時に検索して、答え(導き)を出すというものです。
そのため、早い決断ができると説明しています。
とはいえ、その前提となるのは、経験や学習をきちんと積んでいるということですが…
こうした思考プロセスは、人工知能のディープラーニングに似ていませんか?
当たり前のことですが、人工知能は人の思考回路を模倣して作られています。
現時点では、人工知能より、人の直観の働きがまだ優位と言えそうです。
我々が持つ直観という強みを、最大限生かした活動をしていきたいものですね。
忙しい方用:終わりへ
4.直観の鍛え方
さきほどの直感の思考回路から鍛えるヒントが見えてきます。
*経験値を高める
テレビゲームをしたことのある人はわかると思いますが、RPG(ロールプレイングゲーム)型のゲームではダンジョン(戦う場)で出て来る敵と対戦します。
しかし、敵が表れても自分の経験値が足りないとあえなく敗退となります。
何度もトライして経験値を高めることで、強敵を倒すことが出来るようになります。
出典:ドラゴンクエスト
これと同様に、実生活でも経験値が足りないと、直観は働きません。
たとえば、料理の素人は作ったことのない料理を作るときに、レシピの検索から始めることになります。
しかし、経験豊かな経験者は、料理の名前を聞いただけで作業が始められますし、
写真を見ただけで直観が働きどう作ればいいかが分かってしまいます。
こうしたことは、仕事の場面でもベテランと初心者で、解決のスピードや完成度がまったく違う場面としてよく目にします。
経験の差が、直観で解決できる割合を左右しています。
直観は、記憶や経験、知識を積み重ねて鍛えるものといえます。
そのため、新しい仕事に誘われたら進んで参加しましょう。
積極的にセミナーや勉強会に参加するのもいいですね。
また、歴史の本や経験を疑似探検できそうな啓発本を読むことも大事です。
*「良い失敗」をする
よく「直観が当たらない」という人がいます。聞いてみると直観に沿って正しく行動していない可能性があるそうです。
先に話したDaigoさんも、直観が鋭い人とは「自分の直観に従って行動できる人」だと言っています。
一方で直観が当たらない人は、直観を感じても失敗を恐れて「行動に移していない」ことが多いそうです。
この点は、「失敗学」の畑村洋二郎先生も同じことを言っています。
いまの世の中、不確実なことが多いので失敗する可能性も高い。
そこで、「良い失敗」を沢山することだそうです。
良い失敗とは、個人の成長する過程で必ず通らなければならない体験だそうです。
そのため、失敗しても大丈夫な小さな体験を、あえてしてみることが大事だそうです。
あなたも良い失敗をたくさんしてみましょう。
*能の瞬発力を高める
運動の瞬発トレーニングでも、ステップなどの運動で瞬発力を高めたりします。
同様に、脳の瞬発力を高める訓練もしましょう。
短時間に判断を繰り返す訓練が効果的です。
脳トレなどのアプリや本を活用するのもいいですね。
例
「[大人の脳トレ] 瞬発力をあげろ!小学生から大人まで無料で暇つぶしが出来るゲーム」をApp Storeで
他、普段から短時間に決断することを習慣にするのも訓練になります。
・上司の質問には、すぐにまず返事をしてみる。
・食堂に入ったた瞬時に席とメニューを決める。
・服を選ぶ、食材を選ぶといった日常の選択を瞬時にこなす。
などなど
忙しい方用:終わりへ
5.まとめ
・決断をすばやく行うには直感に従う
・判断に困ったら直観。正解率は95%
・直観は、潜在意識が教えてくれる導き
・直観が働く人は経験値の高い人
・良い失敗をして直観を鍛える
・脳トレで瞬発力を高める
私たちの人生は、決断の連続です。
直観を鍛えて決断の質を向上させていきたいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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以下前回のお礼です。
6.前回のブログのお礼
ブックマークいつもありがとうございます。
コメントで記事を書く力が沸いてきます。
今回は時間不足でまとめてのご返事とさせていただきました。
すみません。
人工知能による犯罪予測について、
肯定的なコメントと心配するコメントの両方をいただきました。
つたない記事に沢山のコメントを本当にありがとうございました。
人工知能による犯罪予測は、人では出来ない点を補ってくれるので犯罪の防止や抑制に効果を発揮していくでしょうね。
その点は私もぜひ活用すべきだと思います。
一方、
個人のプライバシー侵害やシステムによる過剰な防犯行為が心配されます。
シカゴ警察が導入したのはマイクロソフトが開発したシステムらしいですが、犯罪の被害者になるか加害者になるかを示さないAIが出すブラックボックスの予測をそのまま利用するような運用は避けてほしいと願っています。
これからの動向を注視していきたいと思います。
終わり
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