まねき猫の部屋ーブログ

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状況判断の質向上に演繹的帰納法の勧め

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数あるブログの中から、ご訪問ありがとうございます。

今日は、状況判断の質向上や進め方の技術について思いつくままに書いてみます。

刻々と変化する状況の中で的確な判断をしていくことが求められることがあります。

ある面、戦いの状況に似ています。

変化する戦況の中で、隣の部隊と調整しながら作戦が進められます。
それも不思議なくらいスムーズに進んでいるように見えます。

これは名将の知恵を体系化した思考法ー演繹的帰納法を共通の思考プロセスとして用いているからだそうです。
興味を持たれたら記事にお付き合いください。

数字をクリックするとジャンプします。
お忙しい方は一部だけでもご覧ください。

目次

1.ある家庭の会話

2.演繹的帰納法とは

3.思考のステップ

4.利用のヒント

5.まとめ

6.前回のブログのお礼

 

 

1.ある家庭の会話

 

まずは、以下の夫婦の会話をご覧ください。

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奥さんは、

Aちゃんに良い教育を
受けさせるためには、
○○園へ入れて、
その後△△小学校に通わせるの!
そのためには、授業料が高くても
XXスクールにも入れないと・・・・

 

と、「必要性の演繹」という話の進め方をしています。


演繹とは、目標(前提)を認めるなら結論も認めざるをえないという展開の方法です。

そうあの

 ソクラテスは人である。 (観察事実)
 人は死すべき存在である。(前提)
 ゆえにソクラテスは死ぬ。(結論)

の思考法です。


一方、旦那さんは、

俺の稼ぎでは△△園が精いっぱいだよ。
ここ何年、スーツすら新調していない(-_-;)
身なりもきちんとできないと、
出世も望めない。
少しづつ良くしていくしかないんだよ。

と、「可能性の帰納」という話の進め方をしています。


帰納とは、現実を積み重ねながら目的を導き出す方法です。

一般的な帰納法は、事実を積み重ねて仮説を結論として得るものです。
あまり良い例ではないですが…

 ソクラテスは死んだ(事実)
 父も死んだ    (事実)
 親友も死んだ   (事実)
 ゆえに、人は皆死ぬ(結論)

 


奥さんは、目的・目標からアプローチしているので、どうするか道は見えますが、現実との乖離が大きくて答えが出せない。


一方、


旦那さんは、可能性からアプローチするするので、遠くに目標は見えるが到達する方法がなかなか見つけることができない。

 

出典:「勝つための状況判断学」松村劭著 のp.4-5事例を参考にまねき猫が編集

勝つための状況判断学 (PHP新書)


このように異なるアプローチの会話はなかなか結論が出ません。

こうしたアプローチの違いから、議論が進まないことを経験したことはありませんか?

私は、会社の会議や町内会の役員会など、いろいろな場で遭遇してきました。

 

思考のステップやアプローチを合わせていくことが、会話や集団の状況判断をスムースに進める大切なポイントだと感じています。

そんな状況判断のためのプロセスを体系化したのが演繹的帰納法です。

 

 

お忙しい方は、「終わりへ」を「プチ」とすると文末に飛びます。

終わりへ

 

2.演繹的帰納法とは

 演繹的帰納法は、第二次世界大戦で米国陸軍参謀部が学者を集めて状況判断の思考方法をマニュアル化して出来たものです。


つまり、軍隊で使用している思考法ということになります。


状況変化が激しく動き回る作戦の中で、「見方・考え方」の順序を厳密に決めておくことで、個々の調整や判断がスムース行われるようにするため生まれました。


「軍隊で使う思考法…なんか抵抗感がある」


って思われた方も多いかもしれませんね。


そう思われる面があるかもしれません。


とはいえ、私たちは意識していませんが、身の回りに戦争で研究した成果がたくさん利用されています。

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たとえば、スマホや家庭のネットワーク通信に利用しているインターネットの技術は、軍事技術の転用です。


また、冷凍食品を温める電子レンジはレーダー技術を応用したものです。

ロボット掃除機で人気のあるルンバは、地雷除去ロボット技術の転用です。


ティシュペーパーも第一次世界大戦中に脱脂綿の代わりに開発されたものでした。


また、ビジネスの世界でも、


資料作りの検討に用いる

オペレーションズ・リサーチ(OR)や、
スケジュール作成にPERT計画法など
いろいろな手法を使っておられる方も多いと思います。


これらも戦争におけるソフト(知恵)な成果物です。


せっかくですから、少し覗いてみてください。

 

忙しい方用:終わりへ

 

3.思考のステップ

演繹的帰納法では、さきほどの夫婦の会話の良いとこどりをします。

つまり、演繹法帰納法を合体させるのです。

まず、何をなすべきかを考える(演繹法
次に、何ができるかを考える(帰納法


具体的には、これから述べる5つのステップで物事を考えます。


説明が軍隊調なのは、まねき猫の力不足です。
ご容赦ください。


STEP1:
任務を分析して達成すべき目標とその目的を明らかにします。

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STEP2:
任務達成に影響のあるすべての要因の特性を明らかにする。
(彼を知り、己を知れば、百戦始(あやう)からず。孫子

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STEP3:
敵の行動と自軍の行動方針を比較し勝利が見えるかを分析する。
(敵は何が出来るか百通り考えよ。ナポレオン)
(状況の3/4は霧の中だと覚悟して判断せよ。クラウゼヴィッツ

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STEP4:
評価尺度を決めて、重み付けを行う。

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STEP5:
具体的な行動計画を立てる 。

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引用:私のブログ 2018年4月6日より 新人育成計画シートより

 

新人育成担当に贈るOJT計画の作り方 - まねき猫の部屋ーブログ

 

忙しい方用: 終わりへ

 

4.利用のヒント

 ここまで読まれた方は、あれっと思われたかもしれません。

この思考過程は、会社などで行われている検討過程とほぼ同じものではないかと…

実はその通りです。

この思考過程は、いわゆる科学的思考過程といわれるものです。

軍隊で採用された思考過程が、西洋のビジネスシーンに浸透し、世界中に拡散して日本にも入り込んでいたのです。

ちなみに日本の自衛隊も同様の思考過程を訓練しています。

この思考過程は、階層的な組織構造に最適です。

が、とても面倒でかつ詳細で手間がかかります。
とても普段の判断に利用はしにくいものです。

そこで、この思考過程のいいとこだけを利用する方法を提案します。

 

例 過去から学ぶ

仕事には、あまりやりたくないものもありますね。

「いやな仕事だ。できればほかの人にやってほしい」というメンバーもいるでしょう。

そこで、こうしたシーンで、作戦を考える時に、
武田信玄が利用した方法を紹介します。

 

信玄は、城持ちの直近の部下を集めて戦の作戦会議を開きます。

そして、一同に状況と作戦目的を伝え、次のように言います。

「どんな策案があるか、忌憚(きたん)なく進言せよ」

いかにも自分に案がないふりをして部下たちの話を聞きます。

軍師にも口止めをしておきます。

いろいろ提案する部下、沈黙を守る部下もいます。

しかし、議論が白熱し、全員が意見を述べるまでじっと我慢します。

そして、自分の案と合致するものが出つくしたところで、

「みなの意見や良し」

と誉めて、自分の作戦計画に合致した意見を述べた部下にその任務を与えたそうです。

自分の意見を採用されたのですから、責任は重いですが、やる気満々という次第です。

しかも、自動的に部下は任務の目的を深く理解し、周囲も了解することになります。

 

では、利用してみましょう。

たとえば、家族4人で夏休みの旅行をする計画を立てるとします。

これを家族全員で話し合う作戦会議として利用します。

メンバーの一人一人に案を言わせて、ああでもない、こうでもないと話し合います。

たとえば、

姉 「山がいい。海はいやよ」

弟 「賛成!〇〇辺りがいいね」

姉 「〇〇ね。あそこはいいところらしいわ」

父 「いいね。でも一泊はちょっと無理だ。
   予約が取れないし、予算も厳しい」

母 「〇〇には、自分でお皿を焼く
           工房があったわ。
   焼きあがるまで温泉やバーベキューで
           楽しめるし、これなら日帰りできそう。
   私、使った知り合いを知っているわ」

といいながら計画が煮詰まり、各人の希望も制約も盛り込まれていく

という風に使うなんていかがでしょう。

出典:「勝つための状況判断学」松村劭著 p.37-38を参考にまねき猫が編集

 

 

勝つための状況判断学 (PHP新書)

勝つための状況判断学 (PHP新書)

 

 

 

 

忙しい方用:終わりへ

 

5.まとめ

・思考のステップやアプローチを合わせると、
 会話や集団の状況判断がスムースになる。
・演繹的帰納法は世界で利用される思考法
・利用は面倒だがいいとこどりをすれば良い

 例が1つしかお出しできずにすみません。
近いうちに続編を書いてみたいと思います。

また、こんな記事も書いています。

 

my-manekineko.hatenablog.com

 

my-manekineko.hatenablog.com

 

 

my-manekineko.hatenablog.com

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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よろしくお願いいたします。

 以下前回のお礼です。

終わりへ

  

6.前回のブログのお礼

ブックマークいつもありがとうございます。
ご意見をいただけると記事を書く力が沸いてきます。

 

 

関西国際空港を例に想定内と外について、私なりの意見を書かせていただきました。

たくさんのご意見をいただきありがとうございました。

どこまでやるかの判断が、とても難しいと皆さんお感じになられたようです。

私もその通りだと思います。

特に護岸の工事は費用もかかるので、想定の内を決めるのはいろいろな見解があると思われます。

どんな対策をしても100%大丈夫と言い切れる対策はできないでしょう。

つまり、関西国際空港は浸水することを前提として、どうリスクに対処するかがポイントだったと感じています。

 

一方、その点からみると、地下変電設備の耐水化は、私は釈然としなかったので、少し掘り下げて書かせていただきました。

水没する可能性に対してBCP対策にぜひ盛り込んでいただきたい。

と思い書かせていただきました。

言葉足らずの点はご容赦ください。

 改めて、コメントありがとうございました。

  

 

終わり

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