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問題解決

仮説検証サイクルは80点主義で行う時間効率を上げる

「やること」は増えているのに、残業時間は減らせ、効率を上げろと、タイパが1つの流行語のようになっています。こうした矛盾する社会生活の中で、仕事の時間効率とスピードを両立させる考え方をご紹介します。
80点主義と言います。

多少の未解決が残っても、とにかく合格点なら仕事を一度完了にしてしまう。
考え方です。
興味を持たれたら、お付き合いください。

この記事は2020年3月23日をベースに書き換えたものです。

 

目次

 

 

 80点主義は時間効率が良い

完璧に仕事をこなす方は、素晴らしいです(*^O^*)
仕事も早い上に結果も完璧です。

 

一方、多くの人は、

①仕事の完成度は高いが時間はかかる

か、

②仕事の完成度はそこそこで時間は早い

のどちらかを選ぶことになるようです。
あなたはどちらのタイプですか?

 

仕事の完成度は、多くの場合、S字曲線に従うと言われています。

1-1-完成度をたかめようとすると時間がかかる-80点主義なら短時間にOUTPUTできる

ナインナイン(99.9999999%)の完成度まで、仕事の質を高めると120時間かかる仕事があるとします。一方、同じ仕事を80%の完成度でOUTPUTすると、かかる時間は半分の60時間で済むことが、S字曲線による経験則から読み取れます。

何事もそうですが、1つの仕事を完璧に仕上げるには大変な努力が必要です。
特に、完成度を高めるほどに、苦しい正念場が続き多大な時間と努力を要します。

完璧主義は時間の浪費

引用:「マンガでわかる孫正義式超高速PDCA」p.14をまねき猫が編集 

 

一方で、現代はスピード感を持って仕事の成果を出していくことが望まれています。

そこで、

「多少の未解決が残っても、とにかく合格点なら仕事を片付けてしまおう」
というのが、

80点主義

です。

最近の多くの上司は、スピード重視を理解しているので、完成度は80%だと説明すればその意図を理解し受け取ってくれます。

80点主義の前提は上司が受領する程度には完成度は高めること

もちろん、あなたの上司が受け取ってくれる程度には質を高めておくことは必要です。

また、自分と上司の方向性で誤解がある場合もあります。その点からも。早い段階で案を見せて方向性の確認をするのは大事ですね。

 

自分と上司との間での方向性が合わないとやり直しになる

 

どんな仕事にも納期があります。納期ギリギリまで時間を使ってしまうと、修正する時間が取れなくなります。80%で仕事を見切ると、時間の余裕を作ることができます。修正も可能になります。

 

こうして一旦OUTPUTした仕事は、市場やお客様からの反応を得て、次のヒントが得られます。その反応を元にして、さらに改善を加えていくことで、完璧主義よりも、高い成果が出していけると言われています。

80点主義は完璧主義より多くの成果が出せる

 

世の中には、80点の仕事で、説明にいくと、未解決部分を指摘する上司も存在します。欠点を直すよう、やり直しを指示する上司です。残念ですが、こうした上司からは早く離れた方が良いでしょう。

 

軌道修正が容易

 最近は、プロジェクトのスタート時点ではゴールがはっきりしなくて、走りながら見つけていく仕事も多くなりました。

また、一生懸命、時間をかけ完成度を高めたつもりが、その間に外部環境が変化して、報告しても「やり直し」や「中止」という事態も起きたりします。ゴールが変化してしまうのが最近の特徴の1つです。環境変化が加速していますね。

 

そうした状況から、現代は仮説検証サイクルを回しながら活動することが有効だとも言われています。

2-1-変化や修正に強い仮説検証サイクル

出典:戦略思考コンプリートブック 河瀬誠著 p.40より

誰も正解を知らない仕事をする中で、最善の結果を得るために最強の方法が仮説検証サイクルだと言われています。

仮の答え=仮説を設定し、行動することで検証し、間違っていたら修正して、それを繰り返しながらよりよい結論にたどり着こうとする方法です。

修正しながらよりよい結論を得る仮説思考サイクルを回す上でも、80点主義は相性が良い仕事の進め方だと言えるでしょう。

 

80点主義の資料作成イメージ

 80点主義の事例に興味のある方は、お読みください。

私は診断士をしているので、支援する企業様から、経営計画などの作成をお願いされることが多いです。助成金用の資料だったり、銀行にお金を借りる為に、こうした計画が必須です。しかも、大体作成時間が短い(^0^;)

実際の資料は、20ページにもなることが多いのですが、ここでは簡単に5枚の資料を作成依頼を受けた場合での、完璧主義と80点主義を比較してみましょう。

依頼された5枚はこんな感じだとします。

 

2-1-5枚の資料を作るように頼まれたとするー仮説検証型と完璧主義を比較

作ってと、言われた資料は、
・現状認識(自社に経営状況からの認識)
・外部環境(世の中の動きや技術・法規制の動向など)
SWOT分析(自社の強み・弱み・機会・脅威)
・改善計画(何をどうする)
・結論とスケジュール

の5枚です。
大体の計画はこの5枚のような内容を作成することになります。実際は、現状認識が5枚になったり、外部環境分析がデータが付いて5枚といった感じで増えます。

 

さて、この資料作成の様子を、完璧主義と80点主義で、作成必要時間と完成度を、対数曲線から整理したものががこちらです。

 

2-2-仕事の完成度と時間ー完璧主義と80点主義

完璧主義の場合が、作成時間120時間で、完成度100点の資料となります。
一方、80点主義だと、作成時間60時間で80点に資料が出来ます。

さて、ここで制約条件に、60時間で資料を作ってといわれたら、どうなるでしょう。

 

それが、こちらです。

 

2-3-仕事の完成度ーよくある完成度と80点主義

完璧主義は、現状認識に時間を多くかける結果、認識の完成度は100点ですが、それ以降の資料の出来きは低い状態となってしまいます。結果的に全体の完成度はボトムの25点となります。

80点主義では、全体80点の完成度で、希望納期で出来上がります。

私が会社で企画の仕事をしていたときにも、よくあったのですが、現状分析で市場の調査にずいぶんと時間をかけてしまい、本来大切な計画の核の部分が適当!という資料がよくありました(;゜ロ゜)

まあ、皆さんも思い当たる事例があるのでは?
あるある、ですね。

こうしたことから、私は資料作りは80点主義で行っていました。

資料中に「てにおは」や誤字脱字が有るかもしれないですが、まずは提出してしまいます。(Wordの校正はもちろんかけますが)

いかがだったでしょうか?

少しでも参考になれば幸いです。

 

おわりに

「多少の未解決が残っても、とにかく合格点なら仕事を片付けてしまおう」

というのが、80点主義

です。

・80点主義を用いると、時間効率が良くなる

・変化に対応し、軌道修正が容易

という利点があります。

皆さんも80点主義を実践してみてはいかがでしょうか?

 

おまけです。

 

仕事の進み方にはいろいろなパターンがあります。

仕事の進み方にはいろいろなパターンがある

パターンAのような対数関数的な進み方は、
何かを調べて報告する場合などの調査系の仕事によく見られます。

学校の勉強も同様なパターンがよく出てきます。

少し学習するとかなり分かった気になるのですが、もう一歩深めていくと突然難しくなって理解を深めるのに時間がかかり進み具合が遅くなるケースです。

 

パターンBのような直線的な進むのは、定型業務などに多くみられます。

 

パターンCのS字曲線は、プロジェクト的な仕事や未経験な仕事によく出てきます。

最近の仕事は探索型が多いためこうしたS字曲線を描く仕事が多いようです。

 

パターンDは指数関数的で、いわゆる後半追い上げ型です。

このやり方は、あまりお勧め出来ません(;゜ロ゜)

 

詳しいことが知りたい時は、こちらの記事を参照してください。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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終わり