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指導法のポイントを学ぶ

学び方

0-表紙-コンティンジェンシー理論と守破離

人に何かを教える機会は意外と多くあります。先輩として、上司として、メンバーを育成・指導する立場にある際、「教える」という行為が相手にとって適切であるかを考え、状況に応じた指導法を選ぶことが重要です。この記事では、新しいコンティンジェンシー理論と日本の伝統的指導法「守破離」から、学習スタイルの観点を交えて指導における注意すべきポイントを整理してみました。お時間があったらお付き合いください。

 

目次

 

1.普遍的な指導の方法は存在しない

指導方法には万能の答えはありません。最近のコンティンジェンシー理論では、「唯一の正解はなく、条件や状況に応じて最適な方法が変わる」とされています。部下のタイプが異なれば、効果的な指導スタイルも変わるため、ただ一つの育成法では十分な成果を得られないと言われています。

この理論は、日本の企業文化にも影響を与えてきました。かつては「上司の背中を見て学ぶ」「師弟関係による育成」が一般的でした。しかし、高度成長期以降、部下を迅速に一人前にするため、柔軟な育成方法が求められるようになりました。特に変化が激しい現代の環境では、画一的な指導ではなく、状況や個々の能力に応じた指導が求められています。

 

 

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2.異なる学習スタイルと指導方法

人にはそれぞれ異なる学び方があります。そのため、指導者はコンティンジェンシー理論に基づき、学習者の特性に応じた指導法を選択する必要があります。

4つの学習スタイル


学習スタイルは、以下の2つの軸で分類できます:

縦軸:論理的かイメージ的か

横軸:自立的か集団的か

この組み合わせにより、次の4タイプに分類されます。

1-1-学習スタイル-人は論理的かイメージ的かと自立的か集団的かで4つのタイプに分かれる

 

タイプ と 特徴

自信派タイプ (左上)    原則や理屈を重視する。マニュアルをよく読み、自分の考えで行動する。指示されることを嫌う。
感覚派タイプ (左下)    まずは実践し、体験しながら学ぶ。説明よりも体験を重視し、自分のペースを守りたがる。
思慮派タイプ (右上)    専門家の意見を尊重し、論理的な説明を好む。段階的な指導を求める。
経験派タイプ (右下)    事例を学び、実際に見せられることで理解が深まる。具体的な指示を必要とし、単独での学習に不安を感じる。


指導法のポイント

各タイプに応じた指導法を選ぶことで、より効果的な成長支援が可能になります。

 

2-1-4つの学習スタイルに応じた指導方法

 

学習タイプ と指導方法のポイント


自信派    論理的・体系的に説明する。仕事を任せ、結果を数字でフィードバックする。
感覚派    メリットをイメージで伝え、実際にやってみせる。本人のペースを尊重する。
思慮派    原則や理論を詳しく説明し、専門的な視点を提供する。
経験派    実例を交えながら指導し、細かい具体的な指示を出す。実践を重視する。

 

 

3.守破離の考え方

日本には古くから守破離(しゅはり)という学習の概念が存在します。これは武道や茶道、芸術において、師匠から技術を学び、そこから独立して自分のスタイルを確立するまでの過程を示しています。

1-1-守破離の各修行段階

各段階とその内容


守(しゅ)    師匠の教えを忠実に守り、基本を徹底的に学ぶことで土台を築く。
破(は)    学んだ型を破り、自分なりの解釈を加えながら応用力を養う。
離(り)    型から離れ、独自のスタイルを確立し、完全な独立を実現する。


この哲学は技術習得だけでなく、キャリア形成や教育にも深く関係しています。日本の職人文化では「守破離」の精神が根付いており、若手は長年かけて師匠の技を学び、それを自分なりに発展させていきます。

 

4.伝統と適応のバランス

コンティンジェンシー理論と守破離は、一見異なる考え方のように見えますが、どちらも柔軟な適応と成長のプロセスに焦点を当てています。

教育の現場での活用
伝統的な学習法と柔軟な適応力を組み合わせることで、より深い学びが可能になります。例えば、大学のゼミナールでは、単なる暗記ではなく、学生が独自のアプローチを模索することで創造的思考を育んでいます。

キャリアへの応用
新しい職場に入った際、まずは既存のルールを学び(守)、次第に自分の意見を取り入れながら新しい方法を試し(破)、最終的に独自のスタイルを確立(離)する。このプロセスを経ることで、柔軟な適応力と主体性を養うことができます。

また、変化の激しい現代社会では、「普遍的な成功法則」に頼るのではなく、状況に応じた最適な選択をすることが重要です。これは日本の伝統的な学びの哲学と一致し、キャリアや人生の指針となるでしょう。

 

5.おわりに

コンティンジェンシー理論と守破離は、ともに適応と成長のプロセスを重視した概念です。状況に応じた判断と学びの深化を促すことが、真の成長につながります。

単なる知識習得ではなく、「柔軟な適応力」と「伝統の継承」のバランスを意識することで、個々の状況に応じた最適な学び方を模索できるでしょう。

 

注:この記事は、Cockpitの力を借りて編集しました。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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終わり