まねき猫の部屋

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巨大太陽フレアのリスクと対策

太陽

0-表紙ー太陽黒点が極大期ー太陽フレアによる災害の可能性

太陽活動が極大期を迎えています。こうした時期は大規模な太陽フレアの発生頻度が上がり、停電や通信障害の恐れが拡大します。そんな様子をまとめてみました。お時間があったらお付き合いください。

 

目次

 

太陽活動が極大期

先日11月24日に、NHKサイエンスゼロという番組で、太陽活動が活発化して極大期を迎えているという話が出ていました。太陽オタクとしては、記事にしておかなくてはと書いてみた次第です。

 

1-0-太陽が極大期に突入ーサイエンスゼロより

内容の概要はこちらです。

太陽が極大期に突入!最新研究が暴く最大の謎!? - サイエンスZERO - NHK

内容は、

太陽活動が最も活発になる「極大期」!太陽にいま何が起きているの?▼井上咲楽が初!太陽観測。極大期に増える「黒点」とは?▼11年周期で活動する太陽。ところが屋久杉の炭素同位体を分析すると、異なる太陽活動の姿が見えてきた!

というものですが、太陽が極大期を迎えると色々な災害の発生のリスクが拡大することが言われています。

新聞やテレビでもときどき報道されています。こちらは、日経新聞が、今年の10月9日に発生した太陽フレアをベースに書いた記事です。

 

1-1-太陽黒点が極大期ー太陽フレア発生の新聞記事

GPS全地球測位システム)の誤差拡大や、人工衛星の障害、電力システムの障害による停電などの恐れがあると警告しています。

こちらがそのときの太陽面を観察した映像です。

1-2-2024年10月に発生した太陽フレアの様子

情報通信研究機構NICT)によると、太陽面中央付近にあった黒点群でXクラスの大規模な太陽フレアが2024年10月9日に起きました。地球方向へ放出されたコロナガスが10日深夜から11日未明に到来し、地球周辺の人工衛星の障害やGPSを用いた高精度測位の誤差の増大、短波通信障害などが生じる恐れがあるといいます。

関東に住んでいると、普段の心配事は、大規模な地震や富士山の噴火、台風などです。

しかし、こうした宇宙からの災害の心配もしないといけないのですね。

不安要素がまた1つ増えてしまいました(^0^;)

まあ、やっておくことはほぼ同じですが(^0^)

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太陽活動の様子

こちらは、定点観測している太陽黒点数の推移です。

1-7-最近の太陽黒点数の推移

2024年に入って黒点数が増えていることがわかります。

太陽黒点数は約11年の周期で増減します。今は第25期という名前が付いています。前期の24期より元気そうな様子がわかります。

ここ数年の傾向ですが、ピーク前後に散発的なピークがやってきます。こうした時期は太陽フレアも多くなるようです。今期は、年明けの2025年前半にも大規模太陽フレアの可能性がありそうです。あくまで私の予想ですが……

ちなみに天文台の予想している推移はこちら

1-6-WDC SILO予想

2024年10月当りがピークだと予想していました。一方で、NOAA(米国海洋大気庁)は来年1月くらいまで黒点数の多い時期があるだろうと予測しています。

WDC SILSO:ベルギー王立天文台 黒点数・太陽長期観測世界データセンター

予測精度の点では、実際の極大に近づくほど、さまざまな予測方法が収束します。太陽周期のこの時点で、WDC SILSO は、 2024 年 5 月から 10 月の間に 138 から 161 の間の極大が起こると予測しています (下のグラフ)。一方、  NOAA は現在、2024 年 2 月から 2025 年 1 月までのより長い期間内に、137 から 164 の間の同様の範囲を予測しています 。SIDC /SILSOの Web サイトでは、この物語がクライマックスに向けてさらに展開していく様子を最前列で見ることができます。

 

過去の重大災害とリスク内容

過去の大規模太陽フレアによる主な事故事例です。

1989年
カナダで電力会社の設備が磁気嵐の影響で故障し、約9時間停電。約600万人に影響

1994年
世界各国の人工衛星で内部帯電が発生し、通信衛星放送衛星に障害が発生

2003年
スウェーデンで送電システムが磁気嵐の影響で障害、約1時間停電。約5万人に影響

2003年
JAXAのものを含む数十の人工衛星や惑星探査機が機能障害を起こす

2022年
スペースX社が2月頭に打ち上げた通信衛星49機のうち、40機が磁気嵐の影響で喪失

いくつかはテレビのニュースで取り上げていたので記憶にあるかもしれません。

このような太陽フレアによる影響を総務省が公表しています。

1-4-太陽フレアによる被害事例

こちらが資料のURLです。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000811921.pdf

 

太陽フレアが発生してからの時間的な経過と影響を示したのがこちらです。

1-3-太陽フレア発生による影響

出典:総務省 宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会の報告書より

 

太陽と地球は、約1億4960km離れています。光の速度は約29万9792km/秒なので、フレアが発生して、地球で観測できるまでに約8分19秒かかります。

影響のあるエネルギーの被弾までの時間は

X線 確認時にはリアルタイムで到着(8分)
・高エネルギー粒子 30分から2日
太陽風錯乱(巨大プラズマの到来)2~3日

といった状況です。

X線は防ぎようがないですが、高エネルギー粒子やプラズマの影響は準備する時間が取れそうです。

おわりにかえて

一旦発生すると重大な被害になりそうな、太陽フレアのリスクに対して、政府は2つの対策を掲げています。

ひとつには「警報の強化」です。
総務省は2024年度中に正式な制度として太陽フレアに関する警報制度を創設するとしており、通信・電力・放送など各分野における基準を設け、「通常」「注意報」「警報」といった情報を発信する予定にしているそうです。

もうひとつは、宇宙天気予報の精度向上」です。
現時点では太陽フレアの規模など、物理現象の観測に留まっており、それが我々の社会にどのような影響を及ぼすかの予測はまだ不十分と言わざるを得ません。例えば台風であれば、過去の経験からどれくらいの影響が出るかのおおよその見当がつき、対策を考えることができます。太陽フレアについては、今後時間をかけてデータを取り、影響度・影響範囲の予測精度を高めていく必要があるとしています。

 

なお、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が宇宙天気予報をインターネットで公開しています。

swc.nict.go.jp

 

家庭でやれることは限られていますが、過電流に備えて大切な電子機器には過電流防止器をつけることや、こまめなデータの保存、などはしておこうかと思います。

その他は、風水害や地震とほぼ同じですね。

皆さんも来年前半まではご注意ください。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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こうした記事も読んでやってください。

 

www.my-manekineko.net

 

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終わり