まねき猫の部屋ーブログ

問題解決や人についての想うことを発信していきます。2019年から基本月曜日に更新しています。

④ランチェスターの法則(クープマンの目標値)-数字で語るビジネスの法則

スポンサーリンク

f:id:my-manekineko:20190523211521j:plain

ご訪問ありがとうございます。

 数字で語るビジネスの法則、第4回はランチェスターの法則からクープマンの目標値を選びました。
低シェアの弱者の勝ち方にはルールがあることをランチェスターは法則化しました。
クープマンモデルから強者にいたる市場占有率の7つの数字も導きだされています。
今回はその数字について考察してみたいと思います。 

お時間があったらお付き合いください。

数字をクリックするとジャンプします。
お忙しい方は一部だけでもご覧ください。

目次

1.ランチェスターの法則とは?

2.クープマンの目標値

3.市場占有率のデータを見てみる

4.弱者はどう行動すべきか?

5.まとめ

 

お忙しい方は、「終わりへ」を「プチ」とすると文末に飛びます。 

終わりへ

 

 このシリーズの1回目はこちらです。

www.my-manekineko.net

 

 

1.ランチェスターの法則とは?

 勝ち方にはルールがあることを研究したのがイギリスのランチェスターさんです。
彼は飛行機の研究をしており、翼の理論の基礎を作ったのもランチェスターさんです。


その彼が、第1次世界大戦が勃発したとき飛行機の戦い方に興味を持ちました。そして敵味方が空中戦を行った時に、どちらが何機撃墜されるかを研究したのです。


その研究の成果から、兵力数と損害量についての2つの法則を導いています。
現代における戦略立案の考え方の基礎となった法則です。

それが、
ランチェスターの第一法則
(一騎打ちの法則:別名 弱者の戦略)

ランチェスターの第二法則
(確率戦闘の法則:別名 強者の戦略)
です。


ランチェスターの第一法則
一騎打ちの法則とも呼ばれるように、この戦いは接近戦における1対1の戦いを前提に導き出したものです。


こうした戦いでは、能力(E)が敵味方同じであれば、兵士の数が多い方が勝つという、きわめて単純明快な法則です。
たとえば、5対3の空中戦なら、数の多い方が2機生還することになります。

f:id:my-manekineko:20190523212428j:plain

M0-M=E(N0-N) 

→ E=1ならば、

M0-N0=M
5-3=2


ランチェスターの第二法則
確率戦闘の法則ともいうことから、この戦いは近代兵器の総合戦となります。
保有する兵器は、複数の敵を同時に攻撃できます。そのため、戦闘の攻撃力は保有数の2乗に比例します。


このため、近代戦の空中戦では5対3の戦いでも、5×5-3×3=4×4 となり生還は4機となります。

f:id:my-manekineko:20190523214004j:plain



つまり、戦闘の保有資源の多い方が圧倒的な勝利を得ることから、強者の戦略と言われるゆえんです。


以上、ランチェスターの2つの法則からそれぞれの戦い方が見えてきます。


ランチェスターの第一法則(弱者の戦略)
・敵味方がはっきりわかる狭い地域での局地戦
・1対1の戦い方が出来る場合
・接近戦


ランチェスターの第二法則(強者の戦略)
・敵味方が視界にすべて入らない広域戦
・最新の兵器を使った確率戦
・遠隔戦

 

お忙しい方へ: 終わりへ

 

2.クープマンの目標値

 ランチェスターの法則を元に、戦闘力と戦術力の数式化をしたのがクープマンのチームです。第2次世界大戦で作戦研究の中で生み出されました。それをクープマンモデルと言います。
クープマンモデルでは、「戦略力2:戦術力1」の資源配分が最も成果が大きいと結論を出しました。
そして、戦後そのモデルを解析して市場シェアの目標値を導き出したのが、田岡、斧田先生らです。

f:id:my-manekineko:20190523212819j:plain


市場シェアの三大目標値と言われ色々な場面で利用されています。
73.9% 上限目標値
41.7% 安定目標値
26.1% 下限目標値

(上限目標値の算出方法は、まとめの後につけました。興味のある方はどうぞ)


さらに、現実的なシェアを考えた時に分散している状況からの下限目標26.1%を目指す上での中間目標値を4つ設定しています。

 

f:id:my-manekineko:20190523212853j:plain


19.3% 上位目標値
10.9% 影響目標値
 6.8% 存在目標値
 2.8% 拠点目標値

こうした数字を戦略立案に用いることで、計画のマイルストーンや戦略方針を考えやすくなります。

 

忙しい方へ: 終わりへ

 

3.市場占有率のデータを見てみる

 市場占有率、いわゆる市場シェアはマーケットにおける自社の位置づけを知ることができるわかりやすい指標です。

各目標値について実際の企業の例をいくつか見てみましょう。


上限目標値(73.9%)
この数値を達成している企業はそう多くありません。


その中で、駐車場業界で圧倒的なシェアを持っている会社があります。


パーク24という会社です。
市場占有率がなんと80%となっています。


この会社はタイムス24と言った方が分かりやすいでしょう。


近隣の空き地や企業の駐車場を、いつの間にかタイム24に変えている企業です。


2位は日本駐車場開発の7.6%
3位は東京建物の   7.5%


となっており、パーク24が独占的な地位を築いていることがわかります。


この数字を達成すると絶対的な優位を得ることが出来ます。


とはいえ、そうした優位は永遠には続かないものです。

上限目標遅を達成していながら、市場シェアが下降している事例を紹介します。


かつて、1985年には日本たばこ産業の市場シェアは97.6%という驚異的な数値を達成していました。独占企業とはすごいものです。
しかし、2017年の公表値では、61.3%となっています。

 

f:id:my-manekineko:20190523213632j:plain

参照:日本たばこ産業 HP

国内たばこ市場における当社の販売動向 | JTウェブサイト


最近の健康志向でたばこを吸う人が減っている為でしょう。
こうした環境変化が市場シェアを変える大きな影響力を持っていることがわかります。

 

 

安定目標値(41.7%)
この数値を達成している企業はけっこうあります。


例(平成27-28年時)
ブリヂストン(タイヤ) 55.9%
・ANAHD(航空)   52.6%
・野村HD(証券)    46.4%
・NTTドコモ(携帯)  45.5%
トヨタ(自動車)    41.7%


安定的な目標値と言われるくらい企業はこの数値の実現を目指して努力しています。


一方長期的な方向性を誤ると、この地位は維持できないことも知られています。


有名な例に、ビール市場で低迷していたアサヒが「スーパードライ」の大ヒットで、当時の安定的目標値をクリアしていたキリンを逆転した事例があります。

f:id:my-manekineko:20190523213901j:plain
出所:アサヒグループHD HPの資料を参考にまねき猫が作成

株主・投資家のみなさまへ | アサヒグループホールディングス

 

1985年のアサヒの市場シェアは、9.6%と、影響目標値10.9%を切る事態を迎えていました。

当時のキリンは絶好調で市場シェア61.4%でした。


アサヒが「スーパードライ」を発売したのが1987年3月。
「飲むほどにドライ、辛口・生」をキャッチコピーにして大ヒットさせました。

実際の開発はその5年前にさかのぼるそうです。
経営危機を乗り越えての大ヒットは、日産の事例と共に戦略史に多く記録されています。

 すでに絶版ですが、以下の書籍でその詳細を知ることができます。

ビール15年戦争―すべてはドライから始まった (日経ビジネス人文庫)
 

 

下限目標値(26.1%)
この目標値を達成している企業はかなりの数に上ります。

少し紹介します。

東京海上HD(損害保険) 34.5%
オリックス(リース)   37.0%
大和ハウス(住宅)    31.3%
日本郵船(海運)     39.8%
NTTデータ(IT)      25.2%


平成27-28年の市場シェアが以下のHPに紹介されているので参照してください。
参照:業界動向サーチ

業界売上高シェア一覧-最新の売上高上位3社のシェアを分析!-業界動向サーチ

 

忙しい方へ: 終わりへ

 

4.弱者はどう行動すべきか?

たとえば、こんな時は弱者の立場として行動することになります。

・新規出店
・新製品の発売
・新分野進出

ブログを書く人なら、新ブログ立ち上げ時が想像しやすいでしょう。

 

たくさんのアクセスを集める有名ブロガーは魅力的ですが、その人たちは強者の戦略を取っています。知名度も高いし経験値も圧倒的に高い。

まねられる部分もありますが、同じ作戦で進めては勝負にはなりません。

 

そこで参考にするのが、


ランチェスターの第一法則(弱者の戦略)
・敵味方がはっきりわかる狭い地域での局地戦
・1対1の戦い方が出来る場合
・接近戦
になります。


このことは、コトラーの競争地位戦略からも明らかです。

f:id:my-manekineko:20190523220044j:plain


経営資源が乏しく、市場シェアが小さい場合は、ニッチ戦略である特定な商品やサービス、地域(人)に限定して集中した戦略を立てべきだとコトラー先生は言いました。

例え相手が豊富な経営資源を持っていても、あなたが設定する限定された地域・商品・サービスの投入している資源には限りがあります。

その相手を上回る資源を投入できる方法を考えるのが集中戦略です。


ブログで例えるなら、

テーマを特化型にする
地域なら想定する相手を絞り込む
サービスならあなたしか提供できないことを書く

などでしょうか?


テーマを選び、他の人が書いていない部分を見つけて、読んでもらえるようにわかりやすく深く書くことになりますね。

とはいえ簡単ではありません。

学びながら成長していきたいものです。

f:id:my-manekineko:20190524074050j:plain

検索で上位(1ページ目)に表示されるようになる戦略を立てていきたいものです。
そうした中間目標にこれらの数字や理論を利用してみてはいかがでしょうか?

 

忙しい方へ: 終わりへ

 

5.まとめ

 ランチェスターの第一法則
(一騎打ちの法則:別名 弱者の戦略)
有効な戦い方
・敵味方がはっきりわかる狭い地域での局地戦
・1対1の戦い方が出来る場合
・接近戦


ランチェスターの第二法則
(確率戦闘の法則:別名 強者の戦略)
有効な戦い方
・敵味方が視界にすべて入らない広域戦
・最新の兵器を使った確率戦
・遠隔戦


クープマンモデル
「戦略力2:戦術力1」の資源配分が最も成果が大きい


市場シェアの目標値(田岡、斧田先生)
市場シェアの三大目標値
73.9% 上限目標値
41.7% 安定目標値
26.1% 下限目標値


現実的なシェアの中間目標値
19.3% 上位目標値
10.9% 影響目標値
 6.8% 存在目標値
 2.8% 拠点目標値


戦略を立てる際、自身の位置づけと計画を立てる際のマイルストン設定に役立てていきましょう。

f:id:my-manekineko:20190326103801j:plain

 

おまけ

クープマンの目標の内、上限目標値である73.9%の求め方をメモしておきます。
なお、安定目標値41.7%と下限目標値26.1%は省略しました。
いずれ書いてみます。

f:id:my-manekineko:20190524202649j:plain

なお、クープマンモデルの概念は以下になります。

f:id:my-manekineko:20190524202947j:plain

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

読者登録やブコメ、☆などご訪問の足跡を残していただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

 こんな記事も書いています。

 

www.my-manekineko.net

www.my-manekineko.net

 

 

 

 

 

終わり

よろしければ、読者登録をお願いします。