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問題に遭遇した時、問題の種類によっては直感で動く方が早くて解決しやすい。
その理由を書いてみました。
「直感が大切だよね」と思った人は、お付き合いください。
目次
作成2017年3月9日 更新2019年8月24日
取組む問題の内、手順が直感的にイメージできるならすぐ取り取り組むべき
私たちが問題に遭遇する場面は、仕事上だけでなく、人として生きる上で、私生活でも毎日何度もあります。
それらの問題は大きく分けると「解決できる問題」と「解決できない問題」に分かれます。また、解決できる問題は、さらに「経験済みな問題」と「未経験な問題」に分けることができます。
この「経験済みな問題」の内、問題に遭遇した時点で、「ピン!」と来てどう動くべきかイメージできる問題を「直感で解決できる問題」としています。
直感の働く問題は、問題解決の多くのステップを省略して対策を確認して取り組む方が効率的といえます。
たとえば、仕事でよく行く出張先へ出発する場面で、「今日乗る予定だった電車が人身事故で止まっている」という問題に遭遇したとします。
(これを障害発生型の問題といいます)
あなたは、まず何をするでしょうか?多くの方は、大まかな代替ルートを想定し、スマホやPCでルート検索(時刻表データとAIの最適化技術を利用)をして移動にかかる時間や何時にどう移動すればいいかを確認してから出張に行くのではないでしょうか?
「当たり前のこと」と感じた方が多いかと思います。そうなのです。こうした普段行っていることを経験済みな問題では、実践していけば良いのです。
しかし、現代の特に仕事の環境においては、PDCAプロセスを重視するあまり、この当たり前のことができない状況が多くみられます。さっさとやればいいことに対して、組織が「計画を立てたのか」、「現状分析はしっかりやったのか」とスピード重視と言いながらブレーキをかけるような圧力をかけてくる場面が多いと感じています。
しかし、AIの活用が当たり前になる時代では問題解決の進め方の基本は、AIの力を最大限に借りて自分でやらなくてよいステップはどんどん省略してスピード重視で取り組むことを目指すべきです。
一方で人間は経験済みの問題を増やして、直感の働く仕事を増やすことに努力していことが求められます。それをベテランとか達人などと言います。
経験の差が直観で着手できる問題の割合を決める
テレビゲームをしたことのある人はよくわかると思いますが、RPG(ロールプレイングゲーム)型のゲームではダンジョン(戦う場)で出て来る敵をやっつけるわけですが、終盤になると超強敵が表れて経験値が足りないとあえなく敗退となります。
仕事の場面でもベテランと初心者では、解決のスピードや完成度がまったく違う場面をよく目にします。経験の差が、直観で解決できる割合を左右します。
あなたが着手可能な問題を③とすると、あなたが経験済みの問題①に加えて、世の中に解決手順が存在する問題②について、身につけていきたいと思いませんか?
②は、知れば解決手順を踏める問題と、知ったうえで訓練が必要な問題があります。
コツとツボ
こうした知ってわかる知識を「ツボ」といいます。「ツボ」は伝えることが出来る知識です。数学の公式の解法手順などはまさにこの「ツボ」といえます。また、図のように整体(マッサージ)における体の不都合を改善するポイントを「ツボ」と呼ぶのと同じです。
一方、「コツ」は知っただけでは使えない技能的な側面を持っています。数学の公式を「ツボ」といいましたが、実際に使えるようになるには、いろいろな問題を解いてその解き方を身体(頭)に覚えさせなければなりません。学校の授業はこうした「コツ」を習得する場になっています。
整体のような技能の「コツ」も同様で、押すコツの1つに「無駄な力を抜いて、深く入れる」というのがありますが、それを会得するには多くの人を実際に押して効果的な方法を身に付けていくしかありません。このように「コツ」は訓練をして身につけていくものといえます。
つまり、
ツボは伝えることが可能で、知れば知識にできます。
コツは、学んで実践して体で覚える必要がある(訓練)
ということです。
終わりに1つ、20年近く前に読んだ忘れられない記事があります。
あるアナウンサーと京都のお坊さんの話し
A「宗教には形式的なことが沢山あるけれどそれをどう思うか?」
坊さん「天才は形式的なことを除いても物事を理解できるけれど
私のような凡人には形から入るのがいちばん理解しやすい」
知識だけでは使えない。体験だけでは条件が変わると対応できないものです。
訓練して出来る人とかベテランと呼ばれたいものです。